ネガティブを否定したところで、人はポジティブには変われない
「ポジティブシンキング」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
ポジティブシンキングとは端的に言えば、前向きな思考で生きることです。
もちろん「前向きに生きましょう」と言って、そう簡単にポジティブに切り替わって生きられたなら、誰も思い悩んだり落ち込んだりはしないでしょう。
でも、そうやって後ろ向きに考えてしまうことがネガティブの悪いところなのでしょうか。
「ポジティブ」と反対の意味を持つのが「ネガティブ」です。
ネガティブシンキングとは、後ろ向きで消極的な思考や生き方を指しています。
ただ、ネガティブで生きていくことが悪いことなど、もうみんなわかっているはずです。
しかし、その様にネガティブなことを否定してしまっても、ネガティブはポジティブに切り替わったりはしません。
むしろネガティブだと自覚している分、人格を否定することでよりあなた自身のことを傷付けてしまうだけです。
「ネガティブが悪いことはわかっている。それならどうすればネガティブから切り替えられるようになって、ポジティブに生きられるようになるのか」
自分のことをネガティブだと自覚している人なら、一度はこの疑問に躓いたことがあるでしょう。
私自身もネガティブな人間なので、あなたがそう思う気持ちはとてもよくわかります。
それに私もあなたと同じように躓いて、何も解決方法が見出せないまま、まるで出口が見えない暗闇の中を長い間ずっと迷い込んでいました。
「それでも、どこかに出口があるはずだ」と思いながらさまよい続けていると、ある一冊の本に出会いました。
その本こそが私の長年の疑問を解消し、出口を見出してくれました。
その本のタイトルは『人生がなぜかうまくいく人の「すごい」考え方~あたらしい陽転思考~』です。
いつも本サイトを訪れて記事を読んでいただき、ありがとうございます。
こちらの書籍はAudibleでもご利用頂けます。
現在、Audibleを新規登録される方は30日間無料で体験することが出来て、今回ご紹介した書籍も無料体験中に聴くことが出来ます。
こちらのボタンからAudibleの公式ページに移動出来ますので、Audibleに興味を持たれた方はこの機会にぜひご利用してみてください。
ネガティブを変えたくても、変えられないのはなぜか
先程、ネガティブをポジティブに変えるのは難しいことを述べました。
それはあなたもこれまで生きてきて実感されてきたことでしょう。
そもそも、なぜ人の思考を変えるのはこんなにも難しいことなのでしょうか。
その理由について、本書は次の通り答えています。
「大抵の人は、自分が心に決めた分だけ幸せになれる」
アメリカの第16代大統領、アブラハム・リンカーン。
あなたの目の前にカップが一つあったとします。
あなたは温かいコーヒーを飲みたいのですが、そのカップを見ると昨日の飲み残したコーヒーがカップの底に2センチほどありました。
そんな時、あなたはどうしますか?
ちなみにカップは一つしかありません。
普通、中身を全部捨てますよね?
時々、飲み干す人もいるけれど。
ここで言う飲み残しのコーヒーとは、あなたの心の中にある固定観念を意味しています。
思い込みとかこだわりというものです。
何か新しいことを始めるとき、自分が変わろうとするとき、私たちは前からあった固定観念に何かと邪魔をされます。
もちろん、そういった思い込みには「私はすごい」などといった肯定的な良いものもあるので、思い込みの全てが悪いわけではありません。
ただ、これから陽転思考を身に付けるという段階においては、一度心を空っぽに、頭を真っ白にしてほしいのです。
その方が断然、効果があるからです。
なぜって、これからこの本で身につけていただく陽転思考は、根っこの考え方を変えていくものだから。
人は時に、変わりたいとか変わろうとしていると思うことがあります。
例えば、「優柔不断な自分から積極的な自分に変わりたい」、
「浪費をやめて貯金ができるようになりたい」、
「ダラダラした生活を捨てて、行動できる人になりたい」みたいに。
だから目標を立てたり、習慣を変えようとしたり、自己啓発の本を読んだり、コーチングを受けたりします。
でも、そうやって努力しても、なかなか変われない人がいるのはなぜか。
もっと言うと、「こうなりたい」と思ったら、ダイエットも、話し方も、続ける方法も、やる気も、読書法も、勉強法も、すでにたくさんのノウハウがあることを私たちは知っています。
今ならAIがいろいろな方法を教えてくれますしね。
親切に「こうすればいい」という答えを手取り足取り教えてもらっているのにできる人とできない人がいるのはなぜか。
それは脳の思考癖が原因なのです。
(『人生がなぜかうまくいく人の「すごい」考え方~あたらしい陽転思考~』より引用)
上記の引用で触れられている「変わりたくても変われない」理由について、あなたも心当たりがあるのではないでしょうか。
「ネガティブからポジティブになりたい」など、その最たるものでしょう。
上記の引用から、ポジティブになれなかったのは脳の思考癖が原因であることがわかりました。
では、その脳の思考癖とは一体何なのでしょうか。
本書の著者の和田裕美さんはご自身の体験談を交えながら、脳の思考癖について以下の通り解説しています。
思考癖は私たちの発祥地のようなもの。
そこから日々の感情も行動も生き方も生まれてきます。
いくら新しい行動をしようとしても、その発祥地にネガティブに考えてしまう思考癖があるままだと、新しい自分の芽が出る前にいつもの癖がそれを摘んでしまうんです。
私たちに必要なことはもう方法とか知識ではなく、それを染み込ませる土台だということです。
そこが変われば、全部みるみる変われるのです。
私が以前、営業職をしていたときのある日、上司にこんなことを言われました。
「能力の差は考え方の差」
全く結果が出ず、辞めようかと迷っていたときだったので、最初は正直、この言葉が全然理解できませんでした。
私に欠けているのはトーク力や説得力といった能力だと思っていたからです。
納得できない顔の私に、上司は元禄時代の昔話を披露し始めました。
「紀伊国屋文左衛門はな、嵐で誰も船を出せない時、「これはチャンスだ」とみかん船を和歌山から出し、嵐を乗り越えて江戸に到着し、そこでみかんを10倍の値段で売ったんだ」
同じ事実でも、ピンチと見るか、チャンスと見るか。
その差が結果を変える。
これが考え方の差なんだよ。
事実は一つ、考え方は二つなんだと。
同じ出来事でも、無理だと思うか、チャンスだと思うか。
その差が結果を変える。
「そうか、なるほど」と私がここで膝を叩いたわけではありません。
なぜなら、上司が教えてくれたのはここまでで、私には一つ課題が残ったからです。
「考え方を変えたらいいのは分かったけれど、私にこびりついたこのネガティブな考え方をどうやって変えるの?」と。
だからこそ、その後もしばらくはピンチはピンチのままで終わっていったのです。
(『人生がなぜかうまくいく人の「すごい」考え方~あたらしい陽転思考~』より引用)
「思考癖は発祥地のようなもの」と例えている通り、上辺だけ取り繕うとしても意味がないことが上記の引用からご理解して頂けたと思います。
私達が考えていることや思いもこの発祥地から生まれているのですから、そこを変えない限りいくら自分の意思だけで「ポジティブになる」と思ったところで、それが徒労に終わるのはあなたも経験されてきたはずです。
この発祥地を変える方法を私達は今まで知りませんでした。
では、発祥地となっているネガティブな思考癖はどうすれば変えられるようになるのでしょうか。
その方法について、著者は以下の通り答えています。
しかしその後、私は起死回生をし、世界142カ国中2位の奇跡的な営業成績を収めることになります。
そうです、私はついに「考え方をどうやって変えるのか」という課題が解けたのです。
その方法こそがこの本でお伝えする陽転思考なのです。
脳の仕組みを理解し、思考癖を変える。
小学生でもできるほどシンプル。
人生がまるごと変わります。
しかもずっと幸せが続くという特大のおまけ付きです。
まず、こう信じてみてください。
「私は無限に幸せになれる」
今は迷唾だと思っているかもしれません。
でも、陽転思考はあなたを裏切りません。
人は自分が心に決めた分だけ幸せになれるのです。
聞き終わる頃には、あなたは「ちょっと信じてみよう」と思っているはずです。
人は無限に幸せになれる。
(『人生がなぜかうまくいく人の「すごい」考え方~あたらしい陽転思考~』より引用)
思考癖を変える方法こそが、陽転思考です。
陽転思考とはほぼ著者のオリジナルであることが言及されており、正式には「和田式陽転思考」と著者は呼んでいます。
「人は無限に幸せなれる」と聞くと、どこかスピリチュアルというか、宗教じみた考え方だと思われたかもしれません。
しかし、自分のことを「ネガティブ」だと自覚している人は大抵、自分のことを「不幸」だと心のどこかでそう思ってはいないでしょうか。
それが表面的に現れている人もいれば、本人でも気付かないまま言動として無意識に表れている人もいます。
実際に自分自身のことを「ネガティブな考え方をしている」と分析されている著者も、本書でネガティブを語る際には「不幸」という言葉が何度も出て来ます。
「ネガティブ」には「不幸」という認識が無意識の内に刷り込まれている。
「人は無限に幸せなれる」という言葉を別の側面から見てみると、その様な解釈で捉えることが出来ます。
では、その「幸せになれる」がベースの陽転思考がどの様な経緯で生まれたのか、著者は陽転思考との出会いについて次の通り話しています。
とにかくすごくネガティブな著者が変われた理由
陽転思考という言葉を初めて聞いたのは、私が営業職として勤めている時でした。
当時、勤めていたのはアメリカのシカゴに本社がある世界142カ国に支社を持つ外資系企業。
その日本支社の理念に「陽転思考」という言葉が使われていたのですが、その意味は完全に「ポジティブシンキング」という意味で語られていました。
しかし、営業結果が全く出ていなかった私には、その前向きなポジティブな考え方が全く身に付きませんでした。
かえってしんどいくらいです。
営業職の人なら痛いほどわかると思います。
契約が取れないということは、自分なんかダメ、商品もダメ、会社もダメ、上司もダメと全否定状態です。
さらにお客様からは毎日拒絶され続けているのですから。
もう、とにかくすごくネガティブでした。
「まだまだ大丈夫。これからだよ」と言ってくれる先輩の前では、必死で笑顔を作って「頑張ります」と表面上は笑って答えていたのですが、心の中はもうドロドロの沼でした。
(中略)
そんなある夜、私は耐えきれなくなり「明日でやめよう」と決めます。
それを言葉にすると、あちこちの引き出しの中から抑えていた感情が一気に飛び出すように溢れ出しました。
「もう会社に行きたくない、営業なんてしたくない、全部いや無理、無理、無理、無理」と。
でも、そんな気持ちをずっとドロドロと吐き出していたんですが、数時間も経つと言葉が出てこなくなったんです。
もう玉がなくなった感じです。
「ふぅー」と大きく息を吐いて黙っていたら、今度は「でも、まあ」という言葉が出てきました。
「でも、まあ先輩たちはいい人だ」
「会社の商品もいいものだよね」
「ありがとうって言ってくれたお客様もいたよね」
そうやって今度はちょっとずつだけどいいこと探しが始まりました。
そうして、いつしか心の中に「もう少し頑張ってみようかな」が芽生えていたのです。
ネガティブを見つめると、元気になる。
それから毎日のように、自分のネガティブな気持ちに向き合いました。
すると不思議なことに、向き合えば向き合うほど「明日も頑張ってみよう」に変わっていくんです。
そこでわかったんです。
嫌な気持ちにフタをしないで、ちゃんと見つめるから「これもういらないな」がわかる。
だから、捨てることができるんだって。
そう気づいてから、ネガティブを恐れなくなりました。
そして暗闇の中から、小さな明かりを見つけるのが上手になっていったのです。
(『人生がなぜかうまくいく人の「すごい」考え方~あたらしい陽転思考~』より引用)
嫌な気持ちにフタをしたところで、結局は気になってしまうものです。
いくら嫌な気持ちにフタを出来るからと言っても、嫌な気持ちを入れられる容量には必ず限界があります。
容量がいっぱいになって、嫌な気持ちが入りきらない瞬間は必ず訪れます。
そんな時は嫌な気持ちを整理する必要があります。
つまり、フタを開けて中を見なければなりません。
「嫌な気持ちに向き合うのが嫌だからフタをしていたのに、なんでわざわざフタを開けて向き合わなければいけないんだ」と思われたかもしれません。
ですが、あなたは嫌な気持ちにフタをし続けてポジティブになれたでしょうか?
ネガティブなままなのは、そうやって中途半端な向き合い方をし続けてきたからです。
この機会に面と向かって、嫌な気持ちにとことん向き合ってみてください。
著者の様に向き合っている途中で愚痴や泣き言など、自分が思っていることを全て吐き出してみてください。
その時に出て来る言葉は飾らない言葉でいいんです。
心の中から溢れてくる、率直な思いを率直なまま言葉にして吐き出してみてください。
全て吐き出した先に、あなたも著者の様に「もう少し頑張ってみようかな」という思いが心の中に芽生えてくるはずです。
全てを吐き出して、ネガティブを恐れなくなった著者はその後どうなったのでしょうか。
本書の文章は以下の通り続きます。
やがて営業成績も上がり、気がついたら世界2位の営業になっていました。
そこからの私の人生はずっと奇跡の連続です。
作家として70冊以上の本を上梓し、累計250万部のベストセラー作家になり、初めての絵本は小学 1 年生の道徳の教科書に選ばれ、コンサルタントとして多数の企業様とお仕事をし、夢だった小説家にもなれました。
夢を次々に叶えることができたのです。
これらの奇跡は、荒んだ家庭環境で育ち、母親を医療ミスで亡くし、会社が日本撤退し、いきなりリストラされ、10万人に1人と言われる難病になり、息を呑むほどの大金を奪われたというネガティブな事実を経験した私に起こったことです。
私はこれらの不幸を受け入れて、毎回陽転し、夢を次々に叶え、大逆転することができました。
だから私はこの本を聞いた皆さんの人生にも、奇跡が起こってほしいと思っています。
そしてそれが可能なことも知っています。
幸せになるためには、不幸にならない方法を学ぶ方が早いと思っています。
この本にはその方法を書きました。
どうか心を真っ白にして、スーッと受け入れてみてください。
あなたは幸せになるために生まれてきたのだから。
(『人生がなぜかうまくいく人の「すごい」考え方~あたらしい陽転思考~』より引用)
著者が「幸せ」と「不幸」という言葉を本書でよく使っているのは、著者の体験に基づくものだと私は考察しています。
著者の人生は上記の引用の通り、波乱万丈で辛いことやしんどいことも多かったことがわかります。
それでも著者は自身が編み出した「陽転思考」により、その荒波を何度も乗り越えてきました。
人生で「不幸」と思いたくなるような出来事は著者だけでなく、私達誰もが平等に起こります。
それはこれまでの人生を振り返ってみれば、あなたも思い当たる節があることでしょう。
そもそも思い当たる節がなければ、このサイトに訪れて、この記事をここまで読めてはいないはずです。
何かしら共感出来る部分があったから、あなたはここまで記事を読めているのです。
「不幸にならない方法を学ぶ」とありますが、人が不幸になってしまう過程に目を向けることで陽転思考を理解しやすくなります。
本書の序章の「陽転思考の5つの基本」から「人はなぜ不幸になるのか」で、人が不幸になるメカニズムについて次の通り説明しています。
ネガティブだから人は不幸になるわけではない
どうして陽転思考で人生が好転するのか?
それを知るためにはまず、なぜ人は不幸になるのかを見つめることが大切です。
実はこの原因を知らないまま、負のループに迷い込んでしまう人がたくさんいます。
でも、安心してください。
ここではっきりさせておきます。
私の答えはこれです。
人はネガティブだから不幸になるのではない。
ネガティブになっている時間が長いから不幸になる。
落ち込むこと、悩むこと、不安になること、それは誰にでもあります。
むしろ、そこから学びが生まれることだってあります。
だから、ネガティブは短い時間だと多くのプラスを作り出します。
しかし、そのマイナスの気持ちに長く滞在すると、世界の見え方が悪い方に変わってしまいます。
「どうせ私なんて」
「誰にも理解されない」
「もうどうなってもいい」
こんな思考に染まっていくので、周りの全てが嫌なものに見えてきます。
自分のダメなところばかり気になって、人の嫌なところばかりが目に入ります。
会社も、社会も、世界中が敵のように見えてくるのです。
しかも、その時脳の中ではストレスホルモン、コルチゾールが分泌されていて脳の働きすら鈍くなっていきます。
まさに悪循環ですよね。
これはまるで止まったままの電車に、自分だけが取り残されているような感じです。
そうやって、人は本当に不幸になってしまうのです。
だからこそ、重要なのはネガティブな感情に滞在しすぎないことなのです。
落ち込んでもいい、泣いてもいい、怒ってもいい。
でも、そこに長居しない。
これが陽転思考の鉄則です。
陽転思考はこの滞在時間をぐっと短くしてくれます。
だから幸せになって、気づけばあなたは負のスパイラルから抜け出しています。
(『人生がなぜかうまくいく人の「すごい」考え方~あたらしい陽転思考~』より引用)
人が不幸になるのはネガティブになる時間が長いからです。
落ち込むことは誰にだってあります。
ですが、落ち込み続けてしまう人となると話は変わってきます。
あなたも落ち込み続けてしまう人になってはいないでしょうか。
自分のことを「ネガティブだ」と自覚している人でも、落ち込み続けている時間には差があります。
上記の引用の通り、落ち込んでいる時間が長いと「どうせ私なんて」と自分のことを卑下してしまう思考に陥るようになります。
そのようなネガティブな思考を続けていると、さらにますますネガティブな気持ちになってネガティブな思考も強化されてしまう。
正に「負のループ」や「負のスパイラル」という言葉が当てはまります。
そこから抜け出すにはまず、「ネガティブに長居している」とあなた自身が自覚することです。
もしあなたに人の嫌なところばかりが目に入ったり、世界が敵に見えてしまうことに心当たりがあるなら、「ネガティブに長居している」と思ってみてください。
それだけでもネガティブに距離が出来て、少しは心が楽になるはずです。
「ネガティブは短い時間だと多くのプラスを作り出します」と書かれている通り、著者はネガティブそのものを否定していません。
むしろ、ネガティブを肯定しています。
ここがポジティブシンキングとは、大きく違うところと言えるでしょう。
ポジティブシンキングと陽転思考の違いについて、第2章の「陽転思考はネガティブOK!」から「実はネガティブスタートこそが陽転思考」で次の通り解説しています。
陽転思考はネガティブOK
「陽転思考って要するにポジティブシンキング、プラス思考のことですよね?」
そう質問されることがあります。
陽転思考とポジティブシンキングは、実は似て非なるもの。
ここで改めて、その違いを明確にしておきますね。
悪いことは考えない、ネガティブなことを言うと運が悪くなる。
ポジティブシンキングのイメージはこういう感じですよね。
確かに、「嫌だ」、「辛い」、「最悪」、「もう無理」、「出来ない」なんていうネガティブな言葉は口にすればするほど気分が沈むし、言葉に引っ張られて気持ちも重くなります。
これは本当のことだと思います。
でも、「悪いことを考えないようにしよう」、「ネガティブな気持ちはダメだから、見ないふりをしよう」なんてできると思いますか?
ちょっと難しいですよね。
陽転思考は「ネガティブOK」、「ネガティブが自分のままでいい」というものです。
あえて自分のネガティブを生かすという考え方なのです。
ポジティブシンキングはどちらかというと、もともとポジティブ傾向というものが備わっている人により効果を発揮するものだと思っています。
言ってみれば、ポジティブになることに慣れている人向けの考え方。
私のような根っからのネガティブ傾向の人間にはそもそも向いていません。
実は私の陽転思考は自尊心の低い、ネガティブな自分と向き合う中で生まれたものです。
ですから、私と似たようなタイプの方には「もう陽転思考しかない」と言い切りたいくらいです。
陽転思考は「陽に転じる」という意味です。
それは「陰から陽に転じる」ということ。
つまり、ポジティブシンキングはポジティブなことを考える思考法。
陽転思考は、ネガティブからポジティブに転じる思考法なのです。
スタートが違うんです。
(『人生がなぜかうまくいく人の「すごい」考え方~あたらしい陽転思考~』より引用)
陽転思考はネガティブなままの自分でいいんです。
「ポジティブシンキング」では上記の引用の通り、「ネガティブが悪いこと」だとネガティブは悪者にされがちです。
ですが、陽転思考ではネガティブは悪者扱いされません。
むしろ、ネガティブが出発点になる思考法です。
陽転思考なら、例えネガティブな考えが頭に浮かんでも、「ここからスタートを切れば、ポジティブになれる」と自分を卑下することなく前に進むことが出来ます。
ポジティブシンキングは自分の性格を否定してまで無理に変えようとしますが、陽転思考は性格そのものを受け入れようとしています。
「ネガティブ」を否定するか、受け入れるか。
そこがポジティブシンキングと陽転思考が大きく異なるところでしょう。
そもそも、なぜ人間には「ネガティブ」が備わっているのでしょうか。
「ポジティブ」がこれだけ優れているのですから、人間には「ポジティブ」だけでいいはずです。
人間に「ネガティブ」が備わっている理由について、同じ章の「ネガティブは人間のデフォルト設定」から以下の通り著者は見解を示しています。
それにしても、なぜ人間はネガティブな思考回路なんていうものを持っているのでしょうか?
「挑戦しよう」、「前向きに生きよう」なんて強く思ったとしても、どうしても消しされないネガティブが発動してしまいます。
「やっぱりやめようかな」と悩む。
「自分には無理かな」と自己否定する。
「世間や会社のせいだ」と文句を言いたくなる。
ついついそんな気持ちに陥る人は私だけではないはずです。
実は私たち人間は、もともとネガティブであることがデフォルト設定で生まれているんです。
本能に組み込まれているので、ネガティブになってしまうというのは人間として仕方のないことです。
では、なぜネガティブが本能に組み込まれている、イコール人間にとって必要なのかということ。
例えば、「30階建てのビルから飛び降りてみて」と言われたら、ゾクッとしませんか?
実際に飛び降りた経験はないのに、私たちは「怖い」と感じます。
「ヘビが怖い」という感覚も同じです。
噛まれたことがなくても、本能的に「危ない」とわかるようにできている。
だからこそ、これまで人類は危険を察知し、生き延びてこられたんです。
もし「怖い」、「嫌だ」といったネガティブな感情を何も持たず、何も感じないようだったら、人類は山の上からどんどん飛び降りていたかもしれません。
ヘビにも平気で近づき、毒キノコにかぶりつき、とっくに絶滅していたかもしれません。
つまり、ネガティブは命を守る安全装置ということ。
私たちのご先祖は、ネガティブな部分を持っていたのに生き残って、今に繋いでくれたのです。
そして悲しくなる気持ちも、辛くなる気持ちも、イライラすることも、人間なら誰だって普通にあって当然。
それこそが人間らしいのです。
だからこそ、陽転思考の基本はネガティブOK なんです。
(『人生がなぜかうまくいく人の「すごい」考え方~あたらしい陽転思考~』より引用)
「ネガティブは人類が危険を避けて、ここまで生き延びるために必要だった」というのが著者の見解です。
私達のご先祖様は生きていくために「ネガティブ」が必要だと思い後世に継承し、それが今になっても受け継がれている。
そう聞くと、どこかロマンを感じます。
しかし、今ではその「ネガティブ」が逆に、私達が生きていく上で足かせになってしまっているのも事実です。
ネガティブが遺伝に組み込まれていて離れられないものであるならば、ネガティブとは尚更上手に付き合わなければなりません。
先述にもありましたが、「ネガティブは続いてしまう状態が危ない」のです。
多少、気持ちがネガティブになるくらいなら大丈夫ですが、なぜ長時間ネガティブになると危険なのでしょうか。
その危険性について、同じ章の「危険を察知するコルチゾールとは」で次の通り解説しています。
なぜネガティブが続いてしまうと危険なのか
繰り返しになりますが、陽転思考のスタートはネガティブOKです。
落ち込んだっていいし、愚痴だって言ってOK。
怒ったり、泣いたり、メソメソしたって大丈夫。
自分を責めることはありません。
ただし、ずっとそのネガティブな状態が続くとものすごく危険です。
ネガティブが続くと、脳は「生きるのが嫌」という恐ろしいモードになるからです。
人間の脳は感情や行動をサポートするために様々なホルモン、神経伝達物質を出しています。
やる気を出すためのドーパミン、戦うため、逃げるためのアドレナリン、ノルアドレナリンなどなど。
ホルモンにもいろいろありますが、その中でもここで覚えておいてほしいのが「コルチゾール」というホルモンです。
コルチゾールは何か危険や恐怖を察した時に「まずい」と判断し、とにかく生き延びるために全力を出させるホルモンです。
「火事場の馬鹿力」と言われるものも、このホルモンの力によるものですね。
でも、このコルチゾール、ずーっと出し続けてしまうと脳と心に深刻なダメージを与えてしまうことがわかっています。
コルチゾールが大量に分泌され続けると海馬、記憶を司る脳の部分が萎縮する。
睡眠欲、性欲、食欲が落ちる。
やる気がなくなる。
眠れなくなる。
こんな状態に陥ってしまいます。
その結果、ネガティブ検索が止まらない脳になってしまうのです。
身の回りの楽しいことも、嬉しいことも、全く目に入らない。
これって、もう心の病気状態です。
もし体の調子も悪かったら、心も体も同時にガクンと落ちていくことになります。
最悪ですよね。
私はこれを「コルチゾールドバドバ事件」と呼んでいます。
(『人生がなぜかうまくいく人の「すごい」考え方~あたらしい陽転思考~』より引用)
落ち込んだり、くよくよしたり、めそめそしてしまうことは誰にでもあります。
そんな時は誰もいないところでネガティブな感情を爆発させても問題ありません。
それは人として当たり前の反応です。
問題なのはネガティブな感情の発散が出来ずに、ネガティブな感情が続いてしまうことにあります。
もしあなたが「生きるのが嫌」とまで思って、上記の引用の症状に心当たりがあるなら要注意です。
それはコルチゾールが常に出っ放しの状態かもしれないからです。
あなたは今、どの様な気持ちでこの記事を読まれているでしょうか。
一度記事を読むのを中断してみて、あなた自身の気持ちに目を向けてみてみてください。
あなた自身の気持ちに目を向けられましたか?
話を続けます。
では、このコルチゾールが出し続けてしまうと人はどうなってしまうのか、以下の通り解説しています。
今、心が辛くてしんどい状態だったら、「ふざけるな」と怒られるかもしれません。
でも、あえて言いますね。
「あなたそれ、コルチゾールドバドバ事件に巻き込まれてますよ」
「しかも、加害者もあなた自身なんです」って。
コルチゾールが出っ放しの状態は例えるなら、蛇口を全開にして水を出しっぱなしの状況、あるいは出血多量のような状態です。
しかし、脳はパニック状態ですから「止めなきゃ」って思えないんです。
「大丈夫だよ」と周りの人が声をかけても、ネガティブ脳のフィルターがかかっているのでそんな声など耳に入らない。
「他人事だと思ってバカにしてるんだ」と悪く受け取ってしまうのです。
こうなると心を蝕まれている状態になっているのに、本人は「それが普通」だと思って沼にはまっていることにすら気づけなくなります。
これがネガティブになっている時間が長いというということです。
国立精神神経医療研究センターの調査によると、コルチゾールが多く分泌されているほどネガティブな出来事に遭遇した後、その出来事の細かい流れを思い出せなくなるというデータがあります。
つまり、コルチゾールが働きすぎた結果、辛かった記憶そのものは曖昧にするけど、その代わりに「ネガティブだった」という感覚だけが残るんです。
だから、何度も何度も「私はダメだ」、「また失敗する」というという思考が繰り返されます。
そして思い出すたびに、またコルチゾールがドバドバ出る。
もう無限ループです。
コルチゾールは出過ぎると、あなたの心を壊し、やがては命の危機にさえ関わるものだということを覚えておいてください。
(『人生がなぜかうまくいく人の「すごい」考え方~あたらしい陽転思考~』より引用)
先程、ネガティブな感情が続いてしまうと、「生きるのが嫌」という気持ちにまで発展してしまうことを説明しました。
あなたが「生きるのが嫌」とまで思われているなら、そう思うようになってしまったきっかけとなる出来事を鮮明に思い出せるでしょうか。
もし思い出せないのであれば、それは「嫌な気持ちが先行してしまうのが妨げとなって思い出せない」のではなく、「コルチゾールの働き過ぎによって記憶が曖昧になってしまっているから思い出せない」のです。
そして、その加害者は紛れもないあなた自身です。
あなたがあなた自身のコルチゾールの蛇口を全開にして、コルチゾールが大量に出し続けて苦しんでいるのが今のあなたの状態と言えるでしょう。
でも、安心してください、その蛇口を止められる方法はちゃんとあります。
その蛇口を止められる方法こそが、今まで説明してきた陽転思考です。
では、どうやって陽転思考を使って蛇口を止められるのか、その具体的な方法は本書に記されています。
あなたが自らの意思で蛇口を止めて、ネガティブな感情をこれ以上続けさせないように、本書をぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
本記事を最後までお読みくださり、ありがとうございました。
こちらの書籍はAudibleでもご利用頂けます。
現在、Audibleを新規登録される方は30日間無料で体験することが出来て、今回ご紹介した書籍も無料体験中に聴くことが出来ます。
こちらのボタンからAudibleの公式ページに移動出来ますので、Audibleに興味を持たれた方はこの機会にぜひご利用してみてください。


コメント