「ひとりが好き」と思えるのは、あなたの優れた資質から芽生えています『「ひとりが好きな人」の上手な生き方』

心理的な抑圧を緩和する
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部分的にしか容認されないある性格

「おひとり様」という言葉をよく見かけるようになりました。

ひとり焼肉、ひとり遊園地、ひとり水族館、さらに旅行では一人旅専用のツアーが存在します。

つい一昔前までは「ひとり」と聞くと寂しいイメージが強く、付き合ってくれる友達がいないことを自虐的に発言しているようなイメージがありましたが、ここ最近ではだいぶ印象が変わりました。

この「おひとり様」という言葉はエンターテインメントでもよく使われています。

アイドルグループの乃木坂46の楽曲の「おひとりさま天国」や主人公の中年男性が独りで食事を楽しむシーンを中心に物語が展開していく漫画でドラマ化もされて話題になった「孤独のグルメ」など「おひとり様」を題材にした作品はとても多いです。

そういった作品に触れる度に友達や感動を共有出来る仲間がいる楽しさだけではなく、ひとりで自分だけの世界にどっぷり浸かる楽しさも容認される世の中になったのだと感じるようになりました。

ですが、そういった「ひとり」が好きな人達の性格についてはどうでしょうか。

「ひとり」が好きな人は、内向的で人と関わるのが苦手で大人数の場所を避ける。

そんなイメージではないでしょうか。

「行動」は容認されるけど、「性格」は未だに容認されていないような風潮が世の中にあります。

そしてそんなひとりが好きで内向的な性格を無理に変えようとしている人も大勢います。

でも、そのままでいいんです。

無理に内向的な性格を変えようとしてまで人と関わろうとしなくてもいいんです。

それは優れた資質の持ち主だということなのですから。

なら、その資質があることを自覚して上手に活用して生きればいい。

そんな内向的な性格を受け入れやすい考え方を持たせてくれる本が、今回ご紹介する『「ひとりが好きな人」の上手な生き方』です。

いつも本サイトを訪れて記事を読んでいただき、ありがとうございます。

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内向に対する日本と海外の認識

「雑談が苦手」や「大人数がいる場では一刻も早く抜け出したい」などそんな傾向がある人は内向型人間、ひとりが好きな人ということになります。

内向的な性格ということを理解しているつもりでも、たいていがあいまいな認識です。

その為に内向的な性格にあった人生設計をすることが出来ません。

それどころか、私たちは内向的な性格であることを恥じていて自分を責めがちです。

本書の目的は、内向性について解説し、内向型として本来の生き方が出来るように実用的なエクササイズを紹介することです。

内向的な性格を生かして、社会に最大限の貢献をし、出来るだけ幸せになって欲しい。

それが著者のティポ・ムリスさんの願いです。

内向的に関してたいていがあいまいな認識であると述べました。

冒頭でも触れましたが、内向的というのはあまりいい印象を持たれません。

これは日本だけの特有の認識かと思いきや、海外でも似たような認識を持たれています。

海外の辞典で内向性と調べてみると何と書かれているのか以下の通り解説しています。

しかし、本当の問題は内向型の人が自分をよく理解出来ず、自分には欠陥があると思いがちなことだ。

これは不正確な考え方なのだが、内向性の本来の定義からすると仕方がないのかもしれない。

私は数冊の辞典で「内向性」という単語を調べたとき、そのネガティブな説明に愕然とした。

次の定義を読むとあなたもショックを受けるに違いない。

ただし、本書でそれらの間違いを徹底的に指摘していくから、決して気にする必要はない。

心理学辞典では、内向性は引っ込み思案で他者との関係を避け、現実から逃避しがちな気質と定義されている。

ウェブスターのニューカレッジ辞典では、内向性は自分の精神世界にだけ関心がある心理的傾向と定義されている。

ウェブスターのニューワールド同義語辞典には、内向性の最もネガティブな定義が掲載されている。

それによると、内向型の人は自分のことばかり考えている人で、エゴイスト、ナルシスト、一匹狼と同じ意味だという。

以上の定義から判断すると、どうやら内向的な性格はあまり素晴らしいものではなさそうだ。

実際、どの辞典を見ても内向性はかなり悪いことのように書かれている。

日本でも海外でも内向的な人は共通してあまりよくない印象であることがわかります。

世の中の風潮や全体の雰囲気で「なんとなくみんながそう思っているから」ではなく、海外では辞典に明確に記載されていることを知ると「気にする必要はない」という前置きがあっても少し落ち込んでしまいますよね。

そして、著者はここである疑問が思い浮かびました。

なぜ内向型と外向型はこんなにも違うのか。

内向型の人が外向型のようになることは可能か。

内向型の人が外向型のように振る舞う理由はあるか。

世間では外向型の方が優れているという印象が強いですが、はたしてそれが本当に正しいのでしょうか。

内向的か外向的かどうかは遺伝や脳の仕組みで決められている

内向性と外向性のどちらになるかは遺伝によってかなり決まっている様で変えることは出来ない。

それは自分らしさの一部なのだ。

とはいえ、内向型の人が外向型の様に振る舞うことは出来るし、その逆も可能だがいつまでも続けられるわけではない。

内向型の人は本来の状態に戻ってエネルギーを補充する必要がある。

内向型の人が外向型の人と違うのは、精神的エネルギーの生産と消費の方法である。

外向型の人は外界から多くの刺激を必要としている。

もしそれが得られなければ、エネルギーが消耗し、退屈や孤独、疲労を感じるようになる。

一方、内向型の人は外界の刺激をあまり必要とせず、社交の場で過ごす時間はエネルギーの消耗に繋がりやすい。

そのため、内向型の人はなるべく社交の場から身を遠ざけ、自分らしく振る舞うためにひとりで過ごすようになる。

(『「ひとりが好きな人」の上手な生き方』より引用)

内向型の人の特徴に関しては共感出来るのではないでしょうか。

それに対して、外向型の人は外界から多くの刺激を得られないとエネルギーが消耗してしまうのは意外でした。

内向型の人が大人数の場にいると抜け出したくなるように、外向型の人が静かで落ち着いた場にいると抜け出したくなる感覚が想像出来なかったからだと思います。

外向型の人の特徴に関して、科学的な根拠を基に以下の通りわかりやすく説明しています。

外向型の人が外界からの刺激をたくさん必要としているのには科学的な理由がある。

外向型の人は内向型の人より神経伝達物質、ドーパミンに敏感なのだ。

実際、外向型の人と内向型の人では優勢な神経伝達物質が異なる。

内向型の人はアセチルコリンを主な神経伝達物質として使い、外向型の人ではドーパミンがその役割を果たす。

アセチルコリンは思考と感情を通じて生産され、集中力を研ぎ澄まし、記憶力を改善し、幸福感を高める。

したがって、内向型の人は思考、観察、熟慮に時間を使うことによって自分を刺激することが出来るのである。

一方、外向型の人はより多くのドーパミンを生産する必要があり、そのためにはたいていアドレナリンが必要になる。

活動を増やすことと刺激を求めることは、どちらもアドレナリンを増やすのに効果的な方法だ。

ドーパミンとアドレナリンが必要になるのは、外向型の人が内向型の人より大きなリスクを取りたがる主な理由である。

リスクを取ることは外向型の人に必要な刺激を与えてくれる。

彼らはひとりでいると退屈しやすい。

その結果、外向型の人は刺激があまり得られないと内向型の人より集中力を失いやすく、気分が沈みがちになる。

外向的な人はなぜ刺激を求めようとするのか、人と関わっても疲れずにむしろ元気になるのかこれで理解出来たと思います。

それは優勢な神経伝達物質が違うからです。

外向型の人と内向型の人では何に刺激を感じるか、気分が沈んでしまうのかが真逆で全く異なります。

違うからといって、そのことに関して引け目を感じる必要はありません。

本書でも次の通り述べています。

あなたは背が高いことや低いことについて謝るだろうか。

男性や女性であることについてはどうだろうか。

もしそれらのことについて謝らない、もちろん謝る必要はないなら、なぜ内向的な性格について謝る必要があるのだろうか。

内向的な性格は自分の意志でどうにかなるものではない。

あなたはひとりで過ごす時間を必要としていて、それは今後も変わらない。

なぜなら、それは脳の仕組みによるものだからだ。

あなたは一時的に外向型のように振る舞うことが出来るかもしれないが、ひとりで過ごす時間を必要としている事実は変わらない。

内向型の人にとって、ひとりで過ごす時間を大切にしないことは本来の性格に反して自分らしさをないがしろにすることなのだ。

内向型の人は一時的には人と関われることは出来ますが、それを無理に続けていても苦しくなるだけです。

この一時的がどのくらいの長さなのかも個人差があります。

自分の意志でどうにかなるものではないなら、前向きに受け止めてみればいいのです。

私自身もひとりが好きで、大勢の人と関わるのが苦手な内向的な性格です。

大勢の人と積極的に関わる外向的な人に憧れて、「外向型のようになりたい」と思っていた時期もありましたが、実際に体験してみると私には疲労感がしんどくて諦めた経験があったことを本書を読んで思い出しました。

今はそのままの自分でいいのだと本書の助けもあり受け止められるようになりました。

もしあなたが内向的な性格で悩んでいたり、そのことで引け目を感じるのであれば、それは杞憂だということを本書を読んで自身の性格に向き合ってみてはいかがでしょうか。

本記事を最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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