無意識に浮かぶ思いが言語化に繋がる
普段の生活では私達の頭の中に多くの思いが浮かんできます。
「なんかこれカワイイな」
「なんかこれカッコイイな」
「今日のお昼ご飯はなんかラーメンが食べたいな」
そんな風に無意識の内に思いが浮かんでは消えていきます。
ただ、その思いがあなたの悩みを言語化するきっかけになります。
「なんか」を「なぜ」に変えてみる。
たったそれだけで言語化するだけではなく、あなたの本当の気持ちに気付くことが出来るかもしれません。
今回ご紹介する『言葉にする習慣 思いがまとまる・伝わる「言語化力」の身につけ方』は、言語化をするとはどういうことか、言語化の初歩からわかりやすく解説している本です。
いつも本サイトを訪れて記事を読んでいただき、ありがとうございます。
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Audibleの公式サイトはこちらからどうぞ言語化するには、まず「意見」と「思い」を分ける
著者のさわらぎ寛子さんは、コピーライターとして企業の広告に使う言葉を作ったり、起業・副業している人達向けにゼロから仕事を作る講座をされています。
24年間で3万件以上のコピーを作成し、最近では大学の授業や新入社員研修で若い人達とキャッチコピーを作るワークショップを行っています。
ワークショップを通して若い人達の言葉に触れる中で、著者は次の様な感想を抱きました。
ワークショップで感じるのは、どこかで聞いたことがある綺麗なフレーズを使う人が多いなということです。
「こう言えばカッコイイ」、「こう書けば伝わりやすい、インパクトのある言葉になる」。
そういう仕上げが上手い人は多いです。
でも、形よくまとまっているだけの言葉は、誰の心にも残りません。
パッケージだけが綺麗なプレゼントの様に、中身がないのです。
うまくまとめたり、カッコよく書いたりとそれっぽい形にする前に、自分が何を思っているか、何を伝えたいかがないと、相手の心には何も残りません。
文章の書き方や伝え方では、自分の思いは見つからない。
文章の書き方や伝え方、言語化力を上げる本はたくさんあります。
それらの本は、自分が何を伝えたいのかイコール自分の思いや考えが言葉に出来ていることを前提に書かれています。
だから、うまくまとめるにはどうしたらいいのかの話になっています。
でも、多くの人がそもそもどうやって自分の思いを言葉にするのかを知らないのです。
自分の思いではなく、なんとなくどこかから引っ張ってきた様な言葉を、「こう書けばうまくまとまる」、「こう書けば伝わる」というテンプレートに当てはめることは出来ます。
でも自分の言葉ではない、借り物の言葉でうまくまとめても、それで自分の思いが伝わることはありません。
「どう伝えるか」の前に、「自分の思いを知る」、「自分の思いを言葉にする」の二段階が必要なのです。
ネットでいくら検索しても、うまくまとめる方法を身に付けても、自分の思いは見つかりません。
あなたが何を思い、何を感じ、何を伝えたいかはあなた自身が言葉にするしかないのです。
この本は一般的にどう言われているか、過去にどういう意見があったかをうまくまとめるための本ではありません。
今自分が何を思っているか、自分の意見はどうなのかを伝えられる人になるための本です。
自分の思いを言葉にするときにテンプレートに当てはまてしまうのは、当サイトの「悩みを言語化する」のカテゴリーから複数の記事でも紹介しています。
典型的なテンプレートと言えば、「エモい」と「ヤバい」でしょう。
「エモい」も「ヤバい」も主に感情が高まった時に使用する言葉ですが、この言葉は借り物の言葉です。
あなたが抱えている悩みも「エモい」とか「ヤバい」という借り物の言葉では言い表せないから、今この記事を読まれているのだと思います。
感情が高まってしまうのはわかりますが、まずは一旦落ち着きましょう。
落ち着いたら、感情と距離が出来て感情が高まった原因に冷静に向き合えるはずです。
悩みを言語化する際に、どうしてそれが悩みになってしまったのかという経緯とその悩みに対して今自分がどんな気持ちを抱えているのかという思いを分ける必要があります。
本書でも客観的な事実と主観的な思いは分けて考えることを勧めており、序章の「伝えたいことには2種類ある」から以下の通り説明されています。
言いたいこと、伝えたいことには大きく分けて2種類あります。
一つ目が、意見、考え。
二つ目が、感想、思いです。
それぞれを具体的に見てみましょう。
意見、考え、客観的な事実や証拠に基づいていることが多い。
情報提供、理解を深める。
説得などのシーンで用いられる、論理的、ロジカル。
感想、思い。
主観的、個人の感情、経験、直感に根差している、個人的な対話や感情の共感を求めるシーンで用いられる、感情的、エモーショナル。
言いたいことがまとまらない、うまく伝えられないと悩むとき、今この場面ではどちらを求められていることかを判断することが大事です。
今ここで求められているのは、意見?思い?
例えば会議やプレゼン、議論の場では、意見や考えが求められることが多く、雑談などでは感想や思いが適しています。
単に映画の感想を言っているだけなのに、「その根拠は?」なんて聞かれたり、疲れた気持ちをわかって欲しくてLINEしたのに、「そんなこと言っても、何も解決しないよ」とバッサリ返されて落ち込む。
なんてことは、この2種類が混ざってしまって起こるコミュニケーションのズレです。
「意見」と「思い」の2種類が混ざってしまって起こるコミュニケーションのズレを経験された方は多いでしょう。
特に「思い」が強い場合に、このようなコミュニケーションのズレが起きてしまうケースが多いと私の経験上そう感じています。
悩みを人に話す場面では、顕著にこの部分が現れます。
次の典型的な二つの例をご覧ください。
相手に自分の抱えている悩みに対してアドバイスが欲しいのに、「うんうん」と聞いてくれているだけだった。
相手に自分が抱えている悩みを聞いて欲しかっただけなのに、「こうすればいいんじゃない?」と悩みの解決法を提示されてしまった。
一つ目の例が「意見」で、二つ目の例が「思い」が悩みを話す側が求めていることです。
話す側と聞く側が互いに会話の目的をはき違えていたためにこのようなズレが起こりました。
そして悩みに限らず話を聞く側は、話す側の「思い」を軽視してしまいがちです。
その傾向に関して本書でも次の通り解説されています。
最近は「客観的な意見の方が正しくて、個人の主観には意味はない」という風潮を感じることがあります。
「私の個人的な思いなんて誰も知りたくはないのでは」という気持ちになることもあるかもしれません。
しかし、他でもない私の個人的な思いこそ求められる場面もよくあります。
商品開発やマーケティングの世界では、客観的な根拠やデータよりもたった一人の主観的な思いが売れる商品を作り出す。
なんてことがよくあります。
「今の職場をより働きやすくするために何をしたらいいか」について考える時は、あなたや同僚の個人的な体験や思いがヒントになるはずです。
客観と主観、意見と思い。
上下も正誤もなく、どちらも必要です。
あくまでも、その場その場でどちらがふさわしいかなのです。
事実や根拠といった客観的な意見が大切なのもわかります。
ですが、やっぱり人にはただ相手に話を聞いて貰い、共感して欲しいときがあるのです。
その様な思いを持つことは自然なことであり悪いことではありませんので、その思いを否定しないでください。
むしろ、その思いも大切にしてください。
客観的な場面が持ち上げられることが多い世の中ですが、主観的な場面が必要とされる時も必ずあります。
そして上記で例に挙げられていたように、主観的な場であなたが抱えている思いを相手に伝えたときに、相手にあなたの思いがより深く刺さることで状況が変わることがあります。
先程から「思い」という言葉がよく出てきますが、本書における「思い」についての定義を知ることで言語化する上で大切なことがわかります。
本書の第1章「思いを言葉にする」の「感覚に敏感になる1 自分の感覚と感情に敏感になる」から「思い」について次の通り見解を示しています。
「なんか」を「なぜ」に変えると言語化が磨かれる理由
思考という言葉には、「思う」と「考える」が入っています。
私達は普段思ったり、考えたりを行き来しながら、グルグルと思考を巡らせているのです。
「思う」のスタートは、受信した情報に対する反応です。
自分の思っていることを言葉にするには、まず自分が何に反応、リアクションするかに敏感になることが大切です。
何かを見たときに、「ちょっといいな」と感じる。
誰かの話を聞いて、「なんか違う」と違和感を持つ。
同世代で活躍している人の姿に、なんだかモヤモヤを感じる。
そういう引っかかりが思うの始まりです。
思いは言葉にしない限り、ふわふわと浮かんでは消えていきます。
自分でも捉えどころのないものです。
自分の中に生まれた感覚に敏感になることで、まだ形のない思いに気付くことが出来ます。
(『言葉にする習慣 思いがまとまる・伝わる「言語化力」の身につけ方』より引用)
著者は思いをふわふわと浮かんでは消えてしまう様子から泡に例えています。
その泡をまだ形になっていなくてもいいから、とにかく口に出してそれをすぐにメモしてみることで言語化する力が養われます。
そうすることで自分の思いに輪郭が出来て、形になります。
よければ、実際に今あなたの思いを口に出してメモをしてみてください。
メモをすることが難しいのなら、口に出してみるだけでも大丈夫です。
言葉はぐるぐる頭の中で考えるのではなくて、一旦体から出すのが重要だと本書で述べられています。
そしてそれを習慣化すると思いを言葉にするのに慣れていきます。
思いを言葉にするときに、無意識に言ってしまいがちなある口癖があります。
それは「なんか」です。
思いを言葉にし始めたら、最初は「なんか好き」とか「なんかイヤ」など頭に「なんか」を付けてしまうことに気が付くはずです。
「なんか」と頭に付けていることに気付いたら、「なぜ」に変換してみてください。
その理由を以下の通り説明しています。
「なんかいい」、「なんか違う」に敏感になる。
コピーライターの谷山雅計(たにやままさかず)さんの著書「広告コピーってこう書くんだ 読本」に、「なんかいいよね禁止」というフレーズがありました。
あなたはいい映画を見てドキドキしたり、いい音楽を聴いてほろっとしたり、いい小説を読んでジーンとしたりしたときに、しばしばこういう言葉を発してはいないでしょうか。
「なんかいいよね」、「なんか素敵だよね」、「なんかカッコイイよね」と。
明日からそれをきっぱりと止めて欲しいのです。
そして、代わりにこう考えてみてください。
「なぜいいのか」、「これこれこうだからじゃないか」、「なぜカッコイイのか」、「こういう工夫をしたからじゃないのか」と。
谷山さんは「なんかいいよね」で止まっている内は、一生作り手にはなれないと言っています。
「なんか」で終わらずに「なぜ」、「どこが」を考える。
これは作り手としての思考だけでなく、自分の気持ちを理解して言葉にすることにもとても役立ちます。
「なんかいい」、「なんか違う」に敏感になることで、その奥にある自分の価値観や感情に気付くことが出来るのです。
「なんか」はそれ自体で完結している言葉であり、「エモい」や「ヤバい」のように詳細を言い表せない言葉です。
これではせっかく思いを口に出したり、メモをしている意味がありません。
「なんか」という言葉の裏にはあなただけの思いが隠れていますが、言葉の解像度を上げなければあなたの思いを見つけることが出来ません。
その解像度を上げる言葉が「なぜ」です。
上記で挙げた例の通り、「なぜ」を頭に付けるだけで思いをより具体的に言い表そうとする感情が芽生えます。
そして具体的に言い表せた時に、あなたの本当の気持ちに気が付けるでしょう。
思いを言葉にするところから、人にわかりやすく伝えるまでの「言語化力」を本書では紹介しています。
「言語化力」を身に付けてあなたの悩みを言語化出来るように、本書をぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
本記事を最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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