「自分が好き」だと答えられる人の特徴
あなたは自分のことが好きですか?
ここで自信を持って「はい」と答えられる方は、今回の記事はあなたのお役には立てないので、どうか他の記事をご参照ください笑。
冗談は置いておいて、大半の方は「いいえ」と答えます。
「いいえ」と答えてしまうのは「自分が好き」という言葉には、どこか完璧めいた人物でなければその言葉を使用してはいけないからという風潮があるからだと考えています。
多くの人は「自分のことが好きですか?」と聞かれた際に、まず自分の短所を思い出してしまうのではないでしょうか。
そして「こんな短所がある自分は、自分のことが好きだと言える資格はないな…」という思考になり、「はい」と答えることに抵抗感が生まれるので、「いいえ」と答えるという経緯を辿るはずです。
最近ではあまり聞かれなくなった言葉ですが、「ナルシスト」と呼ばれる方達がいます。
ナルシストは自分のことを好きを通り越して、愛しているとまで言うことが出来るので、「自分のことが好きですか?」に対する答えは当然「はい」と答えます。
自己肯定感という言葉が世の中に広まり認知されてからは、自己肯定感が高いことの象徴とも言えるナルシストは嫌悪から尊敬の対象に変わったように見受けられます。
尊敬の対象になったのなら、嫌悪の意味合いを持つ言葉はもう必要ないと世間から見なされて使われなくなっていったのかもしれません。
そして、その尊敬の印象になるように大きく認識を変えたのがインフルエンサーです。
YouTubeやInstagram等で活躍されているインフルエンサー達は自身の容姿や何かしらの才能に恵まれた方ばかりで、それらを武器に多くの人々に影響を与え続けています。
インフルエンサーの方々は自らの長所に絶対的な自信があり、それが自己肯定感の高さに繋がっています。
「自己肯定感が低いことはよくない」といった世間の風潮に対して、その対極である自己肯定感の高いインフルエンサーの様な人達は受け入れられているどころか、尊敬までされています。
ですが、「自分が好き」だと言えるのは、インフルエンサー並みの絶対的な長所のある自己肯定感の高い人達だけしか言えないのでしょうか。
今回ご紹介する『成功する人は、なぜ「自分が好き」なのか?』は、「自分が好きですか?」と聞かれた際に、心の底から率直に「はい」と答えられるようにしてくれる本です。
「自分が好き」な偉人の言葉
本書を開いてまず1ページ目の冒頭に、「ここだけの話、私は自分が好きだ。」という文章から始まり、続けて「その度合いも、尋常ではないと自覚している」と述べている通り、著者の千田琢哉さんはかなりの「自分が好き」な人です。
歴史的な偉人もまた「自分が好き」な人達であるので、著者はその影響を多大に受けたと語り、本書では古今東西の偉人達の言葉が記載されています。
その中からひとつ、私が特に感銘を受けた偉人の言葉を紹介します。
私にとって最高の勝利は、
ありのままで生きられるようになったこと、
自分と他人の欠点を受け入れられるようになったことです。
(『成功する人は、なぜ「自分が好き」なのか?』より引用)
上記の偉人の言葉は、世界的にも有名なイギリスの女優、オードリー・ヘップバーンの言葉です。
「自分のことが好きですか?」と聞かれた際に、大半の人はまず自分の短所を思い出して、「いいえ」と答えてしまう経緯を冒頭で説明しました。
短所が「はい」と答えられない障害になってしまうのなら、短所そのものを受け入れてしまえばいい。
単純明快ですが、理屈がわかっても簡単には受け入れられない人の方が多いはずです。
私自身もその一人でした。
オードリー・ヘップバーンの上記の言葉に限らず、「自分の欠点も個性の一部分」などといった類の言葉を見ると、強い抵抗感が自分の中に生まれているのを感じていました。
長所と短所を秤にかけた時に長所の方の比重が大きければ、短所の方は当然小さいのですから短所を受け入れやすいでしょう。
しかし、過去の私と同様に短所の方が比重が大きい人間にとっては、短所を受け入れる心理的なハードルが高く、受け入れようとしても抵抗感が強くはじいてしまいます。
短所の方が比重が大きいと感じる人達は、どのようにすれば受け入れることが出来るのでしょうか。
抵抗感を乗り越えて、「自分が好き」と言えるためには
オードリー・ヘップバーンはいじめ、両親の離婚、雑草や球根を食べ、雨水を飲む極貧逃亡生活、栄養失調、数々の持病など悲惨な経験を数多くしています。
そんな悲惨な経験があれば、普通なら激しい自己嫌悪に陥り、自分のことが大嫌いになるはずです。
しかし、そうならなかったのは彼女が欠点から目をそらさずに向き合い続け、そんな自分のことも受け入れることが出来たからです。
人は理不尽な出来事があると、その出来事と原因となった人物に執着して赦せない気持ちが生まれます。
そして、そのまま執着し続けてしまうと、赦せない気持ちの矛先が自分自身にも向き始めます。
さらに、理不尽な出来事というのは実際に自分自身が体験していなくても、周囲の体験談を聞いたり、反応を見ることで簡単に影響を受ける特徴もあるのです。
それは誰かを論破しようとしていたり、誹謗中傷が書き込まれているSNSやネットニュースのコメント欄を見ればその様な特徴があるのもよくわかります。
そういった光景を違和感なく日常的に見ているからか、何かに対して批判しようとする思考が自分の中で無意識のうちに形作られ、それは自分自身にも向かってきます。
「自分が好き」だと答えようとする際に、真っ先に反論してくるのは間違いなく影響を受けて、批判しようとする自分自身です。
そこで、まずは批判しようとしてしまう自分のことを受け入れてみてください。
「批判してしまう自分がいてもいいんだ」と心の中で思い、批判しようとしてしまう自分の存在もちゃんと認めてあげれば、抵抗感が弱まり受け入れやすくなるでしょう。
毎朝起きた時に「ブラッド・ピットではなくて、千田琢哉で本当に良かった」と言えるほど、筋金入りの「自分が好き」な著者に「自分が好き」になる方法をより詳しく学ぶため、本書をぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
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