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一方的に話すのを直すには、松尾芭蕉のある一句を思い浮かべましょう『「分かりやすい説明」の技術 新装版 最強のプレゼンテーション15のルール』

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一方的に話していることに気が付いたら

相手に何かを伝えようとしたら、自分が一方的に話しているだけだった。

それに相手はこちらの伝えたいことがあまり伝わっていないような表情を浮かべている。

あなたもこんな経験をされたことはないでしょうか。

話し始める数秒前までは「一方的に話さないようにしよう」と思っていても、いざ話し始めると忘れてしまうものです。

そして「相手に伝えたい」と思えば思うほど気持ちが溢れてしまい、一方的に話してしまうだけになってしまいます。

そんな時は松尾芭蕉の「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声」という一句を思い浮かべてみてください。

なぜこの一句が一方的に話すのを防いでくれるのか、そしてわかりやすい説明とは何かを基礎から教えてくれる本が、今回ご紹介する『「分かりやすい説明」の技術 新装版 最強のプレゼンテーション15のルール』です。

いつも本サイトを訪れて記事を読んでいただき、ありがとうございます。

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「分かりやすい説明」とは何か

本書はタイトル通り、「説明」について書かれた本です。

「プレゼンテーション」と聞くとビジネスの印象が強いですが、普段の生活にも説明は様々な場面で使われています。

例えば、あなたもこんな経験をしたことはないでしょうか。

説明技術の大切さが叫ばれる昨今、私達にとっても説明の技術はますます重要なものになっています。

もしかして、あなたは話し下手、説明が苦手で損をしていませんか?

会議でうまく自分の意図を伝えられず、いつも不本意な結果に終わっている。

恋人に自分の気持ちを十分にわかってもらえず、苛立つことが多い。

部下に指示がうまく伝えられず、思い通りに動いてくれない。

説明下手でお客様を誤解させたり、怒らせたりしてしまうことが多い。

話し下手で友達の輪に入りにくい。

わかりやすい授業が出来なくて悩んでいる。

本書はこんな方々に読んでもらいたい本です。

(『「分かりやすい説明」の技術 新装版 最強のプレゼンテーション15のルール』より引用)

相手に自分の気持ちや考えを伝えることも説明です。

上記の引用で挙げられている事例は、説明が分かりやすくなることで解決されます。

では、「分かりやすい説明」とは一体何なのでしょうか。

本書が定義する「分かりやすい説明」について、第1章の『「分かるように解き明かす」こと』から次の通り説明しています。

では、そもそも分かりやすい説明とは何でしょうか。

それをはっきりさせたいと思います。

私達の生活には説明が溢れています。

二人以上で構成される社会には、必ず説明が付きまといます。

電子レンジの取り扱い説明書は文字通り説明ですが、テレビでアナウンサーが事件を伝えるのも説明です。

新しい事業内容を書いた企画書も説明です。

新製品の優秀性をフェアで発表するプレゼンも説明です。

離婚裁判で妻がどれだけ夫にひどく扱われたかを主張するのも説明です。

テレビCMで自社の電話料金が安いことを主張するのも説明です。

その一方で、「明日3時から部門会議があります」と言うことを「知らせる」とは言いますが、「説明する」とは言いません。

なぜでしょうか?

国語辞典によると、「知らせる」は「知るようにすること」で、「説明」は「相手にわかるように解き明かすこと」だそうです。

つまり、「知らせる」と「説明する」の違いは、「知る」と「分かる」の違いにあります。

相手を知っている状態にすることが「知らせること」で、相手を分かっている状態にすることが「説明すること」と言えます。

説明の最終目標は聞き手が知ることではなく、分かることです。

この「分かる」という言葉には、色々な意味があると思います。

しかし本書では、「話し手の意図を正しく理解すること」と定義しましょう。

では、「分かりやすい」とは、すなわち「話し手の意図を正しく理解しやすい」とは、どういう説明なのでしょうか。

結論から先に書いてしまえば、「分かりやすい説明」とは「脳内関所を通過しやすい説明のこと」です。

脳内関所とは、脳の短期記憶領域を意味する私の造語です。

(『「分かりやすい説明」の技術 新装版 最強のプレゼンテーション15のルール』より引用)

ただ単に相手に情報を渡すことは「知らせる」ことです。

ですが、私達は相手に「知って」欲しいのではありません。

相手に「分かって」欲しいんです。

では、その分かっている状態がどういうことかというと、「話し手の意図を正しく理解すること」です。

話し手の意図を正しく理解するには、まず人間の脳の仕組みを押さえておく必要があります。

そしてその脳の仕組みで重要な箇所が上記の引用に出て来た「脳内関所」です。

「脳内関所」の具体的な仕組みに関して、『脳内整理棚に入れる』から次の通り説明されています。

脳内関所と脳内整理棚

大脳生理学では、記憶を「短期記憶」と「長期記憶」の二つに分けて考えます。

短期記憶とは、聞いたばかりの電話番号をメモしないでも、一時的に覚えていられるような記憶のことを言います。

一方、長期記憶とは、卒業した学校の名前をほぼ永遠に覚えていられるような記憶のことです。

名前通り、短期記憶は記憶保持時間が一時的で短く、長期記憶は記憶保持時間が長く、ほぼ永遠というのが特徴です。

短期記憶が処理される領域は、脳に入ってくる情報を一時的に留め、その情報を吟味し、意味を確定する為の仕分け屋です。

本書ではここを「脳内関所」と呼ぶことにします。

脳内関所で処理され、意味を確定した記憶は長期記憶が保存される領域に伝えられ、そこで永久保管されます。

長期記憶が保存される領域には、格納する情報の種類に応じたいくつもの仕切り棚が設けられているとイメージしてください。

例えば、英文法の知識。

パソコンの使い方。

会社での人間関係を維持するノウハウ。

最近の経済動向。

など、大きなカテゴリー別にたくさんの整理棚があるのです。

それぞれの脳内整理棚は、さらに意味別に細かい区画があります。

ちょうど郵便物仕分け棚が都道府県分47個あり、各都道府県の棚がそれぞれさらに細かい市町村の区画に分けられているイメージです。

そこで本書では、脳で長期記憶が保存される領域を「脳内整理棚」と呼ぶことにします。

「情報が脳内関所で仕分けられた後、脳内整理棚の一区画に格納される瞬間がわかった」ということなのです。

逆にこの脳内関所で仕分け出来ないために、脳内整理棚に保存出来ない情報が「分からない、解せない、腑に落ちない」ということなのです。

(『「分かりやすい説明」の技術 新装版 最強のプレゼンテーション15のルール』より引用)

要するに、脳の短期記憶である脳内関所を情報が無事に通過出来なければ、その情報が脳の長期記憶である脳内整理棚まで届くことがなくなるので、「分からない」と私達の脳は判断してしまうわけです。

なので、まず情報が脳内関所を通過しなければいけません。

通過する為には、脳内関所で情報が「仕分け」られる必要があります。

「短期記憶が処理される領域は、脳に入ってくる情報を一時的に留め、その情報を吟味し、意味を確定する為の仕分け屋です」と引用で述べられていますが、この仕分けがどの様にして行われているのかを知ることが「分かりやすい説明」には重要です。

では、その仕分けの詳細に関して、『脳内関所の作業項目』から以下の通り解説しています。

では、「分かりやすい説明」とは何かを改めて考えてみましょう。

先程分かりやすい説明とは、情報が脳内関所を通過しやすい説明だと書きました。

すなわち、分かりやすい説明とは脳内関所での意味の吟味、仕分け作業が円滑に処理されるように情報を送ることなのです。

したがって説明上手になるには、この脳内関所の性質やどの様な基準で仕分けしているかを知っておくことが大切です。

脳内関所が外界情報をどの様な基準で仕分けしているのか、それを大雑把にまとめれば次の様な仕分け作業が行われていると考えられます。

脳内関所の作業項目。

①情報の大きさをチェックし、受け入れるか否かを決める。

②たくさんある脳内整理棚から適切な1個を選ぶ。

③情報の無駄を省き、整理する。

④情報が論理的であるかチェックする。

⑤情報を入れる脳内整理棚内の最終一区画を決定する。

(『「分かりやすい説明」の技術 新装版 最強のプレゼンテーション15のルール』より引用)

脳内関所で5つの作業項目を通過しなければ、情報が脳内整理棚に届くことはありません。

どの作業項目も大切なのですが、①の「情報の大きさをチェックし、受け入れるか否かを決める」が特に大切だと私は本書を読んでいてそう思いました。

情報は目で見えない分、「情報にも大きさがある」という観点が見落としがちになってしまうこと。

そして何より最初の作業項目でつまづいてしまっては、次の項目に進むことが出来ないからというのが私が特に大切だと思った理由です。

①の作業項目について、『サイズのチェック』で次の通り解説しています。

仕分け作業の①はサイズ審査です。

入ってくる情報の一区切り単位のサイズが脳内関所のサイズより大きいと、脳内関所に入ることが出来ません。

これを私は「ビール瓶の原理」と呼んでいます。

脳内関所はビール瓶の小さな口で、大きな瓶の中は脳内整理棚です。

水、情報をビール瓶の口、脳内関所に乱暴に注いでも、ビール瓶の中、脳内整理棚に水が効率よく入っていきません。

水をビール瓶の中に注ぎ込むには、小さな口から水が溢れないように工夫し、慎重に行わなければなりません。

脳内関所は、記憶保持時間も記憶容量も小さいのです。

記憶容量は文字にして10文字足らずです。

一回で空で覚えられる電話番号の長さを考えれば、納得がいくでしょう。

例えば、5484965734という10桁の数字は脳内関所サイズギリギリなので、扱いにくく感じます。

しかし、ハイフンによってその一区切りのサイズを54‐8496‐5734のように小さくしてやると、脳内関所が扱いやすくなります。

他にも情報の一区切りのサイズを理解する上で、日常的な分かりやすい例では一文の長さがあります。

句点で区切られる一文の長さが異常に長いと、理解するのに苦労します。

より短い文に区切られていると理解しやすいのは、脳内関所のサイズ審査の為です。

(『「分かりやすい説明」の技術 新装版 最強のプレゼンテーション15のルール』より引用)

あなたは相手に何かを説明する時に、どんな風に説明をしていたか思い出せるでしょうか。

ビール瓶の口から乱暴に水を入れようとしても、水がこぼれてしまうだけでビール瓶の中に水はほとんど入りません。

これと同じことをあなたが相手に説明する時もしてはいないでしょうか。

記事の冒頭で、「一方的に話しても相手に伝わった感じがしない」ということを書きましたが、それは正に情報の入れ方が間違っているからです。

情報を速く、そして正確に入れるには、ビール瓶の中に水を入れるのと同じで慎重に行わなければ入りません。

相手の立場に合わせて、こちらが調整を行わなければならないのです。

相手の立場を考える上で大切な考え方として、第2章の『説明術 基礎編』の『説明術1 聞き手とのタイムラグを知れ 映画館ではゆっくり歩け』からこの様に説明しています。

映画館ではゆっくり歩け

上映中の映画館に入ると、最初の内は暗闇に目が慣れていない為、上映中のスクリーン以外は真っ暗で何も見えません。

通路を歩くことも出来ないほどです。

しかし、しばらく経つと目が暗闇に慣れ、通路も歩くことが出来るようになります。

映画館に先に入っていたあなたが、遅れてきた友人を席まで案内すると考えてください。

すでに暗闇に慣れているあなたは、通路もよく見えます。

そこで映画館に入ったばかりの友人を足早に誘導しようとします。

ところが、暗闇に目が慣れていない友人は歩くのもおぼつかなく、つまづいて転ばないかと恐怖さえ感じているのです。

この様な光景は、プレゼンや販売員の商品説明など様々な説明シーンでよく見られます。

話し手のあなたは、説明したいテーマを熟知しています。

つまり、映画館に入って十分に時間が経ち、目が暗闇に慣れている人に似ています。

一方、今日初めて説明を聞く人は、あなたが伝えたいテーマに関してはたった今映画館に入ったばかりの人なのです。

友人の視野がまだ暗いことに十分配慮し、目が暗闇に慣れるまで待ちましょう。

また、つまづいて転ばないように、最初はゆっくり歩くなどの配慮をしましょう。

(『「分かりやすい説明」の技術 新装版 最強のプレゼンテーション15のルール』より引用)

相手よりもあなたの方が伝えたい情報に関して詳しい状態だと、この様なことが起こりがちです。

なので、相手が今、どういう状態なのかを確認しながら話さなければなりません。

あなたの目が慣れている状態でも、相手の見え方は違います。

私達はつい自分を基準にして説明をしがちですが、そこは相手に標準を合わせるようにしましょう。

それに相手の状態を確認する為に言葉を交わそうとするだけでも、一方的に話すことはなくなります。

著者はこの相手が情報に慣れるまでの時間を「タイムラグ」と呼んでいます。

なぜタイムラグが発生してしまうのか、その原因について『タイムラグが起こるわけ』から以下の通り解説しています。

私はこの物事に慣れるまでの時間を「タイムラグ」と呼んでいます。

下手な説明は大抵このタイムラグを認識していない結果です。

タイムラグとは、一般的には時間ズレ、時間差ですが、ここでは聞き手の脳が説明されているテーマに慣れ、その内容を消化、消費出来るようになるまでの準備時間を指します。

脳内関所が情報をどの問題整理棚に格納すべきかを選定するのに必要な時間です。

聞き手の脳内関所が脳内整理棚を準備するより早く説明を進めても、その情報は行き先が決まっていないので脳内関所で失われてしまいます。

脳内関所では、長期間記憶を保てないからです。

この状態ではせっかくの話も、聞き手の脳内整理棚に届くことはありません。

あなたがどんなに熱弁を振るっても、聞き手に理解されることはないのです。

わかりやすい説明の為には、聞き手の脳内関所で行われている脳内整理棚の選定作業には一定の時間が掛かることに配慮し、その為に待つ、あるいはその選定作業を助けてあげるなどが出来なければなりません。

タイムラグは気付きにくい概念です。

聞き手には、世界があなたと同じように見えているわけではないのです。

映画館で席まで案内するのは、友人の目が暗闇に慣れるまで待ちましょう。

(『「分かりやすい説明」の技術 新装版 最強のプレゼンテーション15のルール』より引用)

「分かりやすい説明」と聞くと、「話の構成」など技術的なところに目が向きがちです。

しかし、それよりも大事なのは相手の立場に立って話を進めること。

ここがしっかりと出来ていなければ、いくら話し方の技術的な知識を身に付けて実践しても意味がありません。

本書では脳内関所の作業項目として、最初の作業項目に挙げられているのですから、相手の立場に立って話を進めることがどれだけ重要なことかがそこからも読み取れます。

では、具体的にどのくらいの速度なら、相手に伝えられる速さとして適しているのでしょうか。

そこで参考になるのが、記事の冒頭でお伝えした松尾芭蕉の一句です。

なぜ松尾芭蕉の一句が速度の参考になるのか、同じ章の『聞き手に合わせた速度』からその理由について次の通り述べています。

松尾芭蕉から学ぶ説明に適した速度

「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声」

という有名な芭蕉の句があります。

まざまざと夏の一情景が浮かんでくる名句です。

蝉の声がゆっくり、じっくりと岩に染み入るのです。

説明が聞き手の脳内に入っていくのも、染み入るようにゆっくり、じっくりなのです。

このゆっくり、じっくりした速度を無視して話しても、あなたの脳内整理棚に収めることは出来ません。

「相手のあることだから」と言いますが、説明する速度もやはり相手があることです。

適切な話す速度は話し手の好みではなく、聞き手の脳内関所の処理能力で決まります。

もちろん、聞き手の処理能力はバラバラです。

しかし、ゆっくり話す方が理解出来る人が多くなるのは当然です。

ハードルを飛び越えられる高さに個人差はありますが、ハードルを低くしてやれば飛び越えられる人が多くなるのと同じ原理です。

(『「分かりやすい説明」の技術 新装版 最強のプレゼンテーション15のルール』より引用)

相手に話す速度は松尾芭蕉のこの一句が参考になります。

この一句を説明する際に思い浮かべるだけで、心に落ち着きを取り戻し、相手のことを考えられるようになれます。

聞き手の脳内関所の処理能力が自分の説明に追いついているかどうか。

聞き手によって脳内関所の処理能力が違うこともちゃんと考慮した上で、説明を行うことが大切です。

ただ、ここで気を付けて欲しいのが「染み入るように話す」とは、単に「ゆっくり話す」ということではありません。

「染み入るように話す」と「ゆっくり話す」の違いについて、同じ章の『ビール瓶の原理』から以下の通り見解を述べています。

誤解の無いように補足説明しておきたいことがあります。

ここで言う「染み入るように話す」の意味は、「ゆっくり話す」に非常に似ているのですが、同じではありません。

これは脳内関所の作業項目、「サイズ審査」(第1章の脳内関所の作業項目、①参照)に配慮した説明術です。

第1章で説明したビール瓶の原理を思い出してみてください。

ビール瓶の小さな口からは、短時間で大量の水を瓶の中に注ぎ入れることは出来ません。

脳内関所はビール瓶の小さな口です。

小さな記憶容量で、入ってくる情報を順次整理、吟味、審査しているのです。

話し手は、このゆっくりした処理速度に配慮しなければなりません。

ビール瓶に水を入れるにはゆっくり注ぎ込むことです。

同じ様に説明も時間当たりの情報量を小さくする必要があります。

これが染み入るように話すことなのです。

(『「分かりやすい説明」の技術 新装版 最強のプレゼンテーション15のルール』より引用)

処理速度を調整する為に、時間当たりの情報量を小さくする。

ここが「染み入るように話す」と「ゆっくり話す」の違いです。

「染み入るように話す」とは、話す速度を意識するだけではありません。

相手の処理速度にも配慮して話すのが、「染み入るように話す」ことです。

実際に「染み入るように話す」人の例として、著者はこの様な人を挙げています。

私は仕事柄、新技術に関する講演を聞く機会が多いのですが、わかりやすく説明する講師の共通点の一つは染み入るように話すことです。

染み入るように話す講師が、全てゆっくり話すわけではありません。

しかし、ポイントポイントで聞き手の脳内関所が情報処理出来るように間をおいて、次の情報を送ることを一瞬だけ控えているのです。

ビール瓶の口に漏斗(じょうご)を入れ、やかんで水を注ぐ場面を想像してください。

漏斗から瓶の中に水が落ちる速度より速く注げば、漏斗から水が溢れそうになります。

そんな時、やかんを傾けるのをちょっと控え、漏斗の水かさが減るのを待つでしょう。

漏斗の水かさが十分に減れば、漏斗への水の注入を再開しても、水は溢れることなくビール瓶の中に落ちます。

これが間を取りながら話すことなのです。

(『「分かりやすい説明」の技術 新装版 最強のプレゼンテーション15のルール』より引用)

分かりやすい説明が出来る人は、矢継ぎ早に相手に情報を送りません。

相手の反応を必ず見てから、次の情報を送ります。

その様な人は相手の処理速度、水かさの量の減り方が明確に見えているのでしょう。

もちろん、これは比喩表現なので実際にそう見えているわけではありません。

しかし、分かりやすい説明が出来る人は説明のどこかで相手の様子を配慮しながら、説明を行っています。

ここが一方的に話す人との大きな違いと言えるでしょう。

ここまで脳内関所で行われる最初の作業項目について見てきました。

残りの4つの作業項目と脳内整理棚に関する詳しい内容は本書に記載されています。

あなたが言いたいことを相手がちゃんと「分かる」状態になれるような分かりやすい説明を身に付けるために、本書をぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

本記事を最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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