「人の話を聞く」ということ
「ちゃんと話聞いてる?」
人の話を聞くことは大切なことだと、子供の頃から私達はそう教えられてきました。
実際にそのことはコミュニケーションにおいて必要不可欠です。
もしそうでなかったら、お互いがお互いの話を一方通行で話すだけで会話が成り立ちません。
よく会話はキャッチボールに例えられます。
人の話を聞くというのはボールを受け止めるグローブの部分にあたると考えています。
グローブを装着せずにキャッチボールをしたら、ボールを受け止める際に当然痛い思いをしますよね。
しかし、あなたはご自身に合ったグローブを自らの意志で選びましたか?
あなたのそのグローブの装着方法は本当に正しいものですか?
ボールの受け止め方は本当にその受け止め方で痛い思いをしていませんか?
「人の話を聞く」というのは単純なようでいて、実はとても奥が深いんです。
そんな「人の話を聞く」ということに焦点を当ててわかりやすく解説してくれる書籍が、今回ご紹介する『プロカウンセラーが教える他人の言葉をスルーする技術』です。
いつも本サイトを訪れて記事を読んでいただきありがとうございます。
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Audibleの公式サイトはこちらからどうぞ「受け止めなくてもいいボール」とはどんなボールか
会話はキャッチボールによく例えられると冒頭で述べましたが、会話には「受け止めなくてもいいボール」が存在します。
実際のキャッチボールではありえないことですが、ボールを投げる側の相手があなたの体に故意にボールをぶつけて、痛そうにしているあなたの姿を見て喜んで楽しむ人が存在するからです。
「スルースキル」という言葉がネットにあります。
ネット上の誹謗中傷や悪口などの書き込み自体を無視して読まなかったことにすることで、不意に読んでしまった自分が傷つかないようにするスキルです。
キャッチボールが目的なのに、ボールを投げて故意にぶつけようとする相手とはキャッチボールが成り立たないのでそもそも相手にしようとしない。
当然のことですが、会話においてはネット上だけではなく実生活でも頻繁に起こるシチュエーションでありながら、それでもまだボールを受け止めようとする姿勢を取り続けている人が後を絶ちません。
その理由は潜在意識に浸透するまで、子供の頃から人の話をよく聞きなさいと刷り込まれてきたからです。
両親や先生などの周囲の大人から人の話を聞くことは大切であり、その反対に言うことを聞かない子は悪い子の代名詞であることを何度も繰り返し教えられます。
国語の授業では言葉の素晴らしさを日本を代表する作家や詩人の作品を通して、その素晴らしさを学んできました。
人の話を聞くのは大切なことであり言葉は素晴らしい物であるという教えは間違ってはいないのですが、その考え方は必ずしも万能ではありません。
人の話を聞かないことにも、利点があるからです。
会話においてはただ目の間に来たボールのことだけを考えればいいのではなく、投げる側の相手のことも考えて見極める必要があり、場合によっては自分が傷つかないために相手が投げたボールを思いっきり避けてもいいのです。
そのように状況に応じて聞く側が姿勢を変えることはルール違反でも何でもありません。
ですが、人の話を聞かないという考えを持った時に何かにつけて斜に構える人を想像するかと思いますがそうではありません。
人の話を聞くことと聞かないことの両方が必要なのであって、どちらか片方に割り振ってしまうから苦しんでしまうのです。
それでは、どのように立ち振る舞えば人の話を聞かないことを上手に活用できるのでしょうか。
「人の話を聞かない」と決めた時に意識しなければならないこと
「ルビンの壺」という絵をご存知でしょうか?
1915年頃にデンマークの心理学者エドガー・ルビンが考案した多義図形のことで、背景に黒地を用いた白色の図形が「向き合った2人の顔」にも「大型の壺」にも見える絵のことです。
人の話にもこの「ルビンの壺」のような特性があります。
会社で仕事で失敗した新入社員を上司が𠮟責した際に、「帰れよ!」と言ったら本当に新入社員が帰ってしまったということがネットの記事になり話題になりました。
「帰れよ!」という言葉をそのまま受け取ると帰ってしまう新入社員の方が正しいです。
この言葉の文脈、つまりどういう流れでこの言葉が出てきたかを考えると新入社員を叱責した際に怒りの感情に任せて勢いのまま溢れ出た言葉であって、この言葉そのものに本来の意味はありません。
この様に人の話には二面性があり、言葉と文脈を理解していないとコミュニケーションの齟齬の原因にもなります。
そしてそれは今の例のような教える側と教えられる側との間で特に起こりやすい問題でもあります。
スポーツの世界だとその傾向が顕著でわかりやすいでしょう。
例えば野球界で名監督として有名な長嶋茂雄さん。
「球がこうスッと来るだろ、そこをグゥーッと構えて腰をガッとする。あとはバッといってガーンと打つんだ。」
長嶋監督が野球選手に指導する際に、この様に実際に音がないものを擬音語などで表すオノマトペを使用した独特な表現をされたことが有名です。
感覚的な表現が多く、教えられる選手も感覚派であればいいのですが科学的なアプローチで上達する理論派な選手には理解が出来ないはずです。
そこで理論派の選手は相手の言葉そのものを受け取るのではなく、文脈で理解しようとすることで長嶋監督の言葉を受け入れたのでしょう。
普段から長嶋監督とコミュニケーションを取って相手の感性を理解しようとしたり、教えられている状況から相手の言葉を一旦受け入れてから自分の頭で考え直したりすることで上達したのでないかと思います。
言葉そのものを受け入れるのではなく、あえて無視することでその文脈を考察して相手が本当に伝えたいことの真意に辿り着く。
矛盾しているようですが、人の話を聞かないことは相手の言いたいことを理解しようとすることにも繋がるのです。
「人の話を聞く」の一刀だけではなく、「人の話を聞かない」という新たな一刀を身に付けて扱いこなす為に本書を是非読んでみてはいかがでしょうか。
本記事を最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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