万人に共通する行為
人生は選択の連続です。
「今日の晩御飯は何を食べようか」とか「休みの日にはどこに行こうか」など小さいことから、「転職をしようか」や「今付き合っている人と結婚しようか」など大きなことまで選び続けています。
目の前の選択肢から選び続けたのが今のあなたの人生です。
そして、これからも選び続けます。
あなたが選んだ選択肢で後悔していることはあるでしょうか。
私は後悔してばかりでした。
「あの時、別の選択肢を選んでいたら」と思ってばかりで、それが結果論だと頭でわかっていながら腑に落ちない自分がいる。
次第に選択するという行為に恐怖心を覚えるくらい、私は何かを選ぶことに怯えていました。
ですが、そんな過去を振り返って後悔ばかりしていた私に「選択する」ということがどういうことかを教えてくれた本と出会いました。
その本が今回ご紹介する『7日間で自分で決められる人になる』です。
いつも本サイトを訪れて記事を読んでいただき、ありがとうございます。
こちらの書籍はAudibleでもご利用頂けます。
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Audibleの公式サイトはこちらからどうぞ自分で決められない人の特徴
この世には二つの島があります。
一つは自分で決められない島。
自分で決められない島には自分で決められない人達が住んでいます。
自分で決められない人達は、常に周りの意見や評価を気にしていてびくびくしながら生きています。
何かを決めても、少しでも誰かに反対されたらすぐに自信を無くしてしまいます。
自分で決められない人達は自分で決めていないので、失敗したら誰かのせいにし、「こうすればよかった」と後悔します。
この世の中は失敗をせずに生きていくことは出来ないので、自分で決められない島では誰かの不平不満で溢れています。
もう一つは自分で決められる島です。
自分で決められる島には自分で決められる人達が住んでいます。
自分で決められる人達は、周りに意見を求め参考にしますが最終的には自分で決めます。
例え誰かに反対されても、「それでも私はこうしたい」と自分を貫きます。
自分で決められる人は、失敗したら自分の責任だと思うので後悔ではなく反省し、次に生かして前に進みます。
成功したら意見をくれた人に感謝をして、成功を一緒に喜びます。
自分で決められる島は感謝と思いやりで溢れています。
(『7日間で自分で決められる人になる』より引用)
本書の冒頭の文章を引用して、自分で決められる人と自分で決められない人の特徴を紹介しました。
自分で決められない島に住んでいる人達の特徴を見て、心当たりがあると思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私も決められない島に住んでいる人達の特徴に当てはまっていました。
「失敗したら誰かのせいにする」と書かれていますが、この「誰か」とは他人だけではなく自分自身も含まれます。
他責か自責か、対象が違うだけで非難をせざるにはいられなくなります。
この非難する感情が芽生えるのは、選択した後の現実を受け入れられないからです。
だから、失敗しても失敗した現実を受け入れられず、失敗した内容を反省しないのでまた同じような失敗を繰り返します。
失敗したらまた非難してとループします。
このループから脱却するために決められない人は決められる人になりたいといつも思っていますが、決められる人は先天的に決められる人なので、決められる人になる具体的な方法を教えられません。
ですが、この本は自分で決められない人が自分で決められる人になる方法を7日間で教えるものです。
なぜ自分で決められる人になる方法を教えられるかというと、著者の根本裕幸さんもかつては決められない人だったからです。
約20年前、企業のSEとして働きながらカウンセラーの仕事も少しずつ始めていた著者はカウンセラー一本で生きていきたいと思い、勤めていた会社に退職届を提出します。
会社は退職届を受理したにも関わらず、著者は「失敗したらどうしよう」という思いでいっぱいになり、その不安感に耐えられず退職届を撤回しました。
著者はそんな自分に嫌気が差し、深い自己嫌悪に陥ります。
そこで自己啓発書を読み漁り、それらの本に書いてあったことを要約すると「失敗してもいいから行動しろ」と書かれており、読んだ直後はやる気になっても時間が経てば結局失敗してもいいと思えず行動することが出来ませんでした。
先述した島の話で例えると、こういった類の本は元々決められる人が書いたものであって、決められない島の住人である著者が読んでも響かなかったからだと振り返っています。
自分の道を突き進んでいるような周りの人にも相談し、どうすれば自分で決められる人に聞くと次の様に答えが返ってきました。
「どっちでもいいと思うよ。自分で決めるのが大事だよ。本当はどうしたいの?」
「そうですよね」と答えながらも、著者は心の中で「そんなこと言われても」と思っていました。
カウンセラーを専業として進めていく中で、著者はクライアントを通じて様々な人生の決断の場面に出会うことになります。
「会社に残るべきか、独立して起業すべきか」、「夫と離婚すべきか、結婚生活を続けるべきか」、「両親を引き取るべきか、施設に預けるべきか」、「子供を産むべきか、産まずに夫婦二人で生きていくべきか」などなど。
二択ではなく、さらに多い選択肢で悩まれる方もたくさんいます。
そうした方々に著者は、かつて著者が相談した自分の道を進んでいる人と同じように「どっちでもいいですよ。好きな方にしてください。自分で決めることが大事ですよ。」とお話ししています。
もちろん、好きに決められないから困っているのにという胸の内もわかっているので、じゃあどうすれば自分で決められるようになるのか、自分で決めたことに自信が持てるようになるのかを著者は心の専門家として、相談者と対話しながら導いてきました。
そんな著者がカウンセリングで行っている、自分で決められない人が自分の直感を信じて決められるようになる方法をこの一冊に全て詰め込み、7日間で習得出来るように書きました。
「この本は自分で決められない人だった当時の私が読みたかった本です」と本書で述べています。
本書の文章から引用して、決められない島の住人だった著者がどのような経歴を歩んできたのかを説明しました。
もしあなたが悩んでいることがあって、信頼出来る人に相談した回答が「どっちでもいいと思うよ」と言われたらどう思いますか?
「投げやりな回答だな、もっと真剣に答えてよ」と私ならそう思います。
「自分で決めるのが大事」だということはもうとっくにわかっているけど、決めるのに迷いがあるから参考までにあなたの意見を聞かせて欲しいと決められない人は心の内でそのように思っています。
ただ、それでもし仮に相談した相手に正しい回答を選んで貰っても、それが本当に決められない人の為になると言えるのでしょうか。
本書でもこのことに関しては触れられていて、「本編を始める前に注意して欲しいことがある」と前置きしてから、次の通り説明しています。
この本には答えが載っていません。
「私はどうするのがいいのでしょうか」、「Aの道とBの道と、どちらを選べばいいのでしょうか」というご相談を毎日のように頂くのが私の仕事です。
心理カウンセラーとして、延べ二万人もの人にカウンセリングを行ってきましたが、私はこのような相談に対して「Aの道を選ぶといいですよ」とお答えすることはありません。
先程もお話ししたように、「どっちでもいいですよ。自分で決めてください。」とお伝えしています。
もし、私が相談相手に「Aの方がいいよ」と答えを提示して、それでうまくいってしまったら、また次の分かれ道が来た時に私に決めて貰いたくなると思いませんか?
それは私の営業成績的には大変助かるのですが、あなたの人生において長い目で考えると不幸なことになるのではないでしょうか。
同様にこの本でも「迷ったら離婚した方がいい」、「会社を辞めるべき」と答えを提示していることはしていません。
また、本書では「この本は正しい選択が早く出来るようになるのではなく、心の底から納得した選択が出来るようになる本です」と述べています。
人に悩みを相談をする時に答えを求める人がいます。
その理由は自分で決めたくないからです。
他人に決めて貰う方が精神的に楽だし、それで失敗しても「あの人が決めたから」で簡単に言い逃れや責任転嫁が出来るからです。
それに上記の通り、それでうまくいくとまたその人に判断を委ねて依存するようになります。
それは人生を自分の意志で生きていると言えるのでしょうか。
自らの足で前に進もうともせず、自らの手を差し出して答えをつかみ取ろうともしない、他人に己の行為を全て委ねるのは操り人形と同じではないでしょうか。
私にもあなたにも意志があり、個性というものが存在します。
それは尊重すべきもので、今あなたがこの世界に生きていることを感じさせてくれる大切な感性です。
決断を放棄するのは、あなた自身を失う行為であり、生きていることを実感しない操り人形に成り果てる結末が待っているだけです。
高度な科学技術の進歩により人間の頭脳を超えたと称されるAIですら、他人から書いて貰ったプログラム通りにしか行動することしか出来ません。
新しいことを自らの意志で自発的に選択が出来るのは人間だけの特権なのです。
だから失敗が怖くても、例えそれで失敗してしまっても、自分で決められることに価値があるのです。
ただ、自分で決めようとするときに注意しなければならないことがあります。
それは「自分で決めたつもり」になっていないかということです。
「自分で決めたつもり」になっている選択の仕方
決められないと悩んでいる人も実は直感では決めているのです。
直感で決めたことを色々な思考が邪魔しているだけなんです。
あなたも実は心の奥底では決めているのではないでしょうか。
さて、自分で決めたつもりがそれは制限の中での選択だったというお話なのですが、皆さんにも当てはまる部分はないでしょうか。
洋服を選びながら、「あっ、これならお母さん文句言わないな」と思ったり、婚活をして「この人なら親も文句を言わないだろう」と考えたり、仕事にしても「これなら上司もハンコを押すだろう」と判断していたり、それは本当に自由な選択というよりも条件付き、制限付きの選択である可能性が高いと思うのです。
もちろん、それが間違った決断ではないのですが、もしそれが自分の内なる声に反するものであるならば、あなたの中には少しずつストレスが溜まっていきます。
それがやがて大切な決断をするときに迷いを生じさせ、決められない人になってしまう可能性が十分あるのです。
さあ、あなたの本心は一体何と言っているのでしょう。
その内なる自分との対話が、決められる人になる大きな一歩になると思うのです。
(『7日間で自分で決められる人になる』より引用)
制限付きの選択をしなければならない場面は人生において必ずあります。
それは人間関係に亀裂を入れずに、円滑に進めるために必要であるのは理解出来ます。
大切なのは、制限付きの選択だけではなく、自分の主観で選択するという選択肢もあることを自覚することです。
制限付きの選択をし続けていると、それが物事を判断するたった一つの基準となってしまいます。
ですが、物事を判断する基準はそれだけではありません。
他人の意見が介入しない、自分の主観で決めてもいいのです。
「他人が」どう思うかではなく、「自分が」どう思うか。
あなたの行動の最終決定権は常にあなたにあります。
他人の意見はあくまで参考にしかならず、結局決めるのはあなた自身です。
それならば、自分の主観で決めるという純度の割合をもっと高くしてから決める方が、心の底から納得する選択が出来ることでしょう。
自分の主観で決めた選択の積み重ねが自分で決められる人に近づける方法であると、著者と同様にかつて自分で決められない島に住んでいた住人である私は、実際に自分の主観で決め続けていく内にそう感じました。
あなたが自分で決められる人になれるように、まずはこの本を読むことを「自分で」決めてみてはいかがでしょうか。
本記事を最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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