「思いは伝わらない」と思うことが話し相手に対する優しさです『もう人間関係で悩まない!コミュニケーション大全』

悩みを人に話す
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講演家に対する印象

講演家と聞くとどんなイメージがありますか?

人前で感情が揺さぶられるような話をして、聞いている人達が感動している表情を浮かべている。

日本では講演家はあまり馴染みがないので、ざっくりとこんなイメージではないでしょうか。

海外ではスピーカーと呼ばれ、TEDなど講演を中心とした配信サイトがあるくらい身近な存在なのですが、日本ではまだあまり浸透していないのが現状です。

もちろん、日本人でも講演家を職業に活躍されている方はいます。

動画配信サイトのYouTubeを通じて、講演の様子を動画にして視聴者に認知して貰い、実際に会場に来てもらう。

馴染みのある媒体を通じて実際の雰囲気を感じて貰うことで人々の興味関心を集めています。

そんな私も講演家の方々の動画をよく見る視聴者の一人です。

胸に刺さる言葉を聞いて感銘を受けるあの瞬間が心地よくて、講演家の方々の動画をよく拝見しています。

数ある講演家の中でも、私が特にお気に入りの講演家の方がコミュニケーションについて書いた本が今回ご紹介する本です。

そのタイトルは『もう人間関係で悩まない!コミュニケーション大全』です。

いつも本サイトを訪れて記事を読んでいただき、ありがとうございます。

こちらの書籍はAudibleでもご利用頂けます。

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著者がマクドナルドで経験して学んだこと

著者の鴨頭嘉人さんはただの講演家ではありません。

自称、「炎の」講演家です。

もうこの時点でかなり個性がある方だと思われたのではないでしょうか。

その憶測は大正解です。

見た目もスキンヘッドで素敵な笑顔が印象的で、一度見たらその顔がしばらく脳裏に焼き付くくらい特徴的です。

YouTubeに挙げられている動画の総再生回数は3億回を超え、チャンネル登録者数は100万人以上、SNSのフォロワー数は250万人以上と、もはやインフルエンサーと言っても過言ではありません。

著者は元々マクドナルドでアルバイトを経験してから正社員として21年間勤めた後、講演家として働き始めました。

本書では冒頭にコミュニケーションの技術をいきなり話すとあなたはコミュニケーションで失敗しますよと前置きしてから、著者がマクドナルドで勤務していた頃の体験談から始まります。

「自分はおしゃべり上手で、人とのコミュニケーションに長けている」そう思い込んでいた19歳の著者は大学を中退してマクドナルドに就職します。

入社早々、立て続けに新しいアイディアを生み出したことで社内での評価はうなぎ登り。

最初の5年間は店舗で大活躍したことで店長に就任しました。

ですが、店長になって初めて赴任した店舗で働くスタッフのモラルは決して高いとは言えませんでした。

茶髪に金髪、ピアスをしているスタッフもいて、身だしなみの規定はあってないようなものでした。

しかも、売り物のハンバーガーをこっそり隠れて食べるスタッフまでいたのです。

そこで著者はそのような勤務態度のスタッフを毅然とした態度で一生懸命に注意し続けました。

しかし、伝えても伝えても全然伝わっている気がしないのです。

次第にスタッフから嫌われて無視されるようになった著者はお店の中で孤立していき、お店を休むことが多くなりました。

当時はマクドナルドの看板を目にしただけで足が震えるようになったと語っています。

見かねた上司から転勤を命じられ、初めて店長を任された店で大失敗し異動を言い渡されます。

異動を命じられた店舗は開店準備の最中で約3ヶ月間の時間がありました。

著者はこの3ヶ月間を利用して、前の店では何がダメだったのか頭を冷やしてじっくり考えることにしました。

そこで気持ちに変化が生まれます。

全ては挨拶をしなかったり、堂々とハンバーガーを盗み食いするスタッフのせいで僕は運が悪かっただけだ。

最初は非難の矛先をスタッフに向けていました。

ところが、だんだんと僕の気持ちに変化が生まれてきたのです。

周りがこうしたああしたではなく、自分はどうしたか。

当時の僕自身の言動に思いを巡らせるようになりました。

そして、自分の心の在り方に問題があったと気付くことが出来たのです。

コミュニケーションは何を言うのか=言葉で伝わるのではない、どういう気持ちで言うのか=思いで伝わるんだ。

僕はやる気のないスタッフ達をなんてダメな奴らだと思っていました。

不信感を持ったままコミュニケーションを取っていたのです。

どんなに巧みな話術を駆使しても心は透けて見えます。

だから相手も僕に対して不信感を募らせたのだと今ならわかります。

そもそも伝えることばかりに意識が向いていて、相手の話を全然聞けていなかったのです。

新しい店ではとにかくみんなのことを信じてコミュニケーションの取り方を変えてみよう。

改めて、僕は店長として働く決意を固めました。

そこから著者はコミュニケーションの取り方を変えてスタッフと良好な人間関係を築き、本社の人事部で人員の採用にも携わるようになりました。

ダメダメなコミュニケーションで最初につまづいたからこそ、ちょっと弁の立つ口だけのやつ、おしゃべり上手のやつから卒業することが出来たと振り返っています。

著者はその後、店長からスーパーバイザーへと順調にキャリアを積み重ね、ついにマクドナルドの本社勤務となりました。

そして上司から将来を嘱望されていた矢先、マクドナルドを去ることにしたのです。

独立してすぐに講演家になり、YouTubeでは講演動画がバズりまくり、あれよあれよと登録者数は100万人を超えました。

経歴だけ見るとサクセスストーリーですが、現実は多くの壁にぶち当たり失敗し挫折しそして試行錯誤の末に飛躍のコミュニケーションを体得することになったと語っています。

その様にしてコミュニケーションと向き合い続けた著者には、コミュニケーションに対してある思いがあります。

コミュニケーションは技術であり、コミュニケーションを学べば人は変われる。

コミュニケーションの悩みを解消する為に技術よりも先に知っておいて欲しいこと、それは優しい気持ちになることの重要さであると述べています。

しかし、優しい気持ちがコミュニケーションにどう関係しているのでしょうか。

あなたは優しくないというスタートラインに立つ

最初に本書における「優しさ」の定義についてから説明します。

「優しさ」とは「優しい心を持っているか」と「優しい行動が取れているか」の両方を意味しています。

世の中には心根自体が優しくない人もいれば、心根は優しいけれど行動が優しくないという人もいます。

もし今あなたがコミュニケーションがうまく取れないと感じているなら、あなたは優しくないのです。

その事実を受け止めましょう。

安心してください、あなたは必ず優しくなれます。

まずは、あなたは優しくないというスタートラインに立ちましょう。

そして多くの人が自分の優しさ不足に気が付いていません。

自分の優しさ不足に気付くとそれが優しさに繋がっていくのです。

あなたを優しい人に変えられるのはあなただけです。

自分で気付くことでしか自分を変えることは出来ないのです。

本書では具体的で今すぐ実践出来る優しくなるための12の技術について紹介しています。

この中で特に印象深い技術が「優しくなるための技術⑤思いは伝わらないを前提に話す」です。

思いは伝わるなどと思ってはいけません。

思いは伝わるものだと考えでいると、相手の立場に立った優しい話し方を身に付ける努力をしなくなるからです。

社長が営業担当に売り上げ目標を達成して欲しいと思っているとして、「もっと売り上げを上げろ!ちゃんと目標達成しろよ!目標達成しなかったら、どうなるかわかっているだろうな!」と檄を飛ばしたらどうなるでしょう。

この言葉は本心であり、社長の思いと言葉は一致しています。

しかし、営業担当は社長の思い通りに売り上げ目標を達成しようと行動してくれるでしょうか。

むしろやる気が削がれ、転職を考えるかもしれません。

自分の思いをそのまま言葉にして伝えてはいけないのです。

(『もう人間関係で悩まない!コミュニケーション大全』より引用)

私も会社員として働いていた時に、上司から例に出て来た社長の檄と似たような言葉を言われて檄を受けたことがあります。

その場では聞き入れている様な態度でいましたが、心の中では反発していました。

仕事である以上、成果を出そうと頑張っているのが当たり前なのだから、そのことをまず認めて欲しいという気持ちがあったからです。

頑張っている人に対して檄を飛ばすのは会社などで立場が上の人がやってしまいがちな行動ですが、それが逆効果になってしまうことを身をもって体験しました。

言われる側にも感情はあります。

何か言葉を投げかける際に相手の反応を考慮しないまま投げかける人はとても多いです。

それはニュースのコメント欄やSNSの投稿といった実際に接点のない人間にだけではなく、日常生活で目の前に生身の人間が相手でもお構いなしに投げかけます。

投げた人は「注意したかったから」とか「檄を飛ばしたかったから」と理由を述べますが、本当にそれは投げかける相手の立場に立って言葉を投げかけたと言えるのでしょうか。

投げかけた相手とコミュニケーションが上手く取れていると言えるのでしょうか。

人間関係で悩みたくないなど全ての人がそう思っています。

それでも悩みが尽きないのは、この様な自分の思いだけが先行した固定概念同士がぶつかり合っているからです。

言葉の裏に「自分の考えが正しい」や「相手の考えが間違っている」などといった思いがぶつかり合う土俵に私達は無意識の内に立たされています。

その土俵から降りる行為が著者が本書で説明している「優しさ」を身に付けることです。

あなたがこれ以上ぶつけられて傷つかないために、そして安全にその土俵から降りるためにも本書を読んで「優しさ」を身に付けてコミュニケーションを学んでみてはいかがでしょうか。

著者の鴨頭嘉人さんが運営されているYouTubeのメインチャンネルの『鴨頭嘉人(かもがしらよしひと)』では講演家として実際に講演を行っている様子を見ることが出来るので、下のリンクから移動して気になった動画を視聴してみてください。

もしよろしければ、チャンネル登録をよろしくお願いいたします。

リンクはこちらからどうぞ鴨頭嘉人(かもがしら よしひと) – YouTube

本記事を最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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