誰かに悩みを聞いて欲しいあなたへ

悩みがうまく話せないのは、聞き手の自分がいないからです『人は話し方が9割』

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会話が盛り上がるグループと、盛り上がらないグループ

人が集まる場では、様々な話題で会話が盛り上がります。

あなたも、気心の知れた友人と他愛のない話で盛り上がったことがあるでしょう。

コミュニケーションは意味がなくても成立しますし、むしろ意味のない会話のほうが大半です。

もちろん目的があって話すこともありますが、友人との会話で毎回目的を持っていたら疲れてしまいます。

日常生活で会話が交わされやすい場所といえば、飲食店でしょう。

特に居酒屋では、お酒の影響もあって他のお客さんの声が大きくなります。

私も居酒屋にいると、聞き耳を立てなくても、周りの席の会話が自然と耳に入ってきます。

そうした会話に注目していて私が気付いたのは、話が盛り上がっているグループと、盛り上がっていないグループにはっきり分かれていることでした。

なぜ、ここまで明確に分かれるのでしょうか。

それは、話す側が意識していることが違うからです。

先に答えを言うと、意識しているのは「聞き手」です。

盛り上がっているグループでは、誰かが相手の話に耳を傾け、相手を話の主役にしています。

この「聞き手を意識する」という考え方は、悩みを人に話す時にもそのまま使えます。

どんなことを意識すればいいのかをわかりやすく解説しているのが、今回ご紹介する『人は話し方が9割』です。

いつも本サイトを訪れて記事を読んでいただき、ありがとうございます。

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話し方の基礎となる三大原則

著者の永松茂久さんは、2001年にわずか3坪のたこ焼きの行商から商売を始め、飲食店を繁盛店に育てた実業家です。

現在は株式会社人財育成JAPANの代表取締役として、講演や出版を続けています。

そんな著者でも、話し方での失敗は数え切れないほどあったと本書で語っています。

商売を始めた当初は自分の言いたいことばかり言って、スタッフを困らせてばかりいたそうです。

ところが話し方を変えただけで、スタッフや社員と円滑にコミュニケーションが取れるようになり、お店は大繁盛するようになりました。

本書は、そんな著者の経験から、身近な人との人間関係を円滑にする話し方を解説した一冊です。

2019年の発売以来ミリオンセラーとなり、2020年から2022年まで3年連続でビジネス書の年間ランキング1位を獲得しています。

日常的なコミュニケーションは、人生の大部分を占めています。

どんなノウハウも、日常生活で使えなければ意味がありません。

逆に言えば、日常のコミュニケーションがうまくいけば、あなたの生活は豊かになるということです。

話し方の根幹から学ぶことで、小手先のテクニックではなく本質を理解出来るようになります。

本書では、話し方には全ての基礎となる大原則が三つあると、次のように解説しています。

まず、「人は誰もが自分の事が一番大切であり、自分に一番興味のある生き物である」ということです。

想像してみてください。

皆で映った集合写真で真っ先に見るのは何でしょうか。

そうです、自分の顔です。

(中略)

二つ目が、「本来誰もが自分の事を認めて欲しいし、自分の事をわかって欲しいと熱望している」です。

そして三つ目が、「人は自分の事をわかってくれる人のことを好きになる」です。

(『人は話し方が9割』より引用)

本書によると、一番興味のある「相手自身」を会話の主役にすれば、相手の気持ちは自然と高まり、自分を主役にしてくれた人のことを好きになります。

この三大原則を一言で言うと、「相手の承認欲求を満たすこと」ではないでしょうか。

会話の中で相手の承認欲求を満たそうとする意識が、コミュニケーションを円滑にする潤滑油になります。

話し方で一番大切なのは「聞くこと」

それを踏まえた上でお聞きします。

話し方において一番大切なことは何だと思いますか?

答えは、聞くことです。

話し方の本なのに、なぜ聞くことが一番大切なのでしょうか。

その理由を、本書は次のように説明しています。

それは前項で紹介したように、人は誰しも自分の事に関心を持って欲しいと思っており、認めて欲しいと考えているからです。

そういった相手の自己重要感を高めるのに最も有効なのが、聞き方をマスターすることなのです。

(『人は話し方が9割』より引用)

聞くことは、受け身の行為だと勘違いされがちです。

「自分から話さなくていいから楽だ」と思われたかもしれません。

ですが、聞くことは相手の承認欲求を満たす、能動的な行為です。

SNSを思い浮かべてみてください。

投稿を見た人が、いいねやコメントという形で自分から反応を返してくれるからこそ、投稿者の承認欲求は満たされ、楽しいと感じます。

ただ見ているだけで承認欲求が満たせるのなら、SNSはここまで盛り上がっていないはずです。

会話の聞き手も同じで、相づちや質問で反応を返すことで、初めて相手は「わかってもらえた」と感じます。

このように相手の立場に立ってコミュニケーションを考えると、自分が会話で何をすればいいのかが自然と見えてきます。

著者が本書の最初に三大原則を置いたのも、相手の立場を理解することが全ての出発点だからだと思います。

その重要性がよくわかる例として、悩み相談を取り上げてみましょう。

悩み相談を聞く側に立つと見えること

本書では、悩み相談を受ける側の心構えとして、次のように書かれています。

相談に来る人というのは結局のところ、とにかく話を聞いて欲しい、自分のことをわかって欲しい、共感して欲しいという思いが強いのです。

実のところ、解決策を求めている人はほとんどいません。

(中略)

相手が求めていることは「わかって欲しい、共感して欲しい」であって、必ずしもプラス方向に転換したいと思っているわけではありません。

また、感情的にネガティブになっている時にポジティブ論を展開すると、説教されていると捉える人もいて効果的ではありません。

(『人は話し方が9割』より引用)

相談事は、多くの場合ネガティブな内容です。

だからといって「そんなネガティブじゃダメだよ、ポジティブに考えようよ」とすぐに励ますと、相談者はそれ以上話をしなくなる、と本書は続けます。

良かれと思って話せば話すほど、相手の気持ちはこちらの思いとは逆の方向へ離れてしまうのです。

これは聞き手向けの話ですが、悩みを話す側に立ってみても、「まずは共感して欲しい」という気持ちはあなたにもよくわかるはずです。

解決策より先に、悩みを軽くする

私自身、精神的にかなり疲弊していた時に、心療内科を受診し、カウンセリングも受けた経験があります。

その時に求めていたのも、解決策ではなく「誰かに話を聞いて欲しい」という共感でした。

もし当時の私が、いきなり悩みを解決する方法を教えられていたとしても、重圧に苦しんでいる中でそれを実践するのは難しかったと思います。

この経験から、悩みが重すぎて押し潰されそうな時は、まず悩みを少しでも軽くすることから手を付けるのがいいと考えています。

そして、悩みを軽くする方法こそが、人に悩みを聞いてもらい、共感してもらうことです。

誰に話を聞いてもらえばいいのか迷っている方は、誰かに悩みを聞いて欲しいあなたへもあわせてご覧ください。

「共感して欲しい」のか「解決策が欲しい」のかを先に決める

あなたは何か悩みがあって、このサイトを訪れてくださったのだと思います。

人に悩みを話す前に、「悩みに共感して欲しいのか」、それとも「解決策を教えて欲しいのか」をはっきりさせておきましょう。

ここを分けておかないと、話を聞いてもらっても満足できないまま終わってしまいます。

両方とも欲しい場合でも、最初は「共感して欲しい」に留めておくのがベストです。

相手に悩みを受け止めてもらえた、と自分の中で実感するまでには時間がかかるからです。

解決策を教えて欲しい場合には、気を付けておきたいことがあります。

これも聞く側の目線に立つと理解しやすく、本書では次のように説明しています。

その時はあくまで客観的、かつ謙虚に答えることがベストです。

例えば「絶対にこうすべきだよ」ではなく、「これはあくまで私の一意見だけど、こんな考え方もあるんだと思って聞いてね」というところから始めると、相手の心にスッと言葉が入ります。

あくまで結論を決めるのは相手です。

(『人は話し方が9割』より引用)

本書が言うように、悩みを聞く側は答えを断定しないことが大切です。

解決の主導権を握っているのは、あくまで悩みを話した側です。

解決策を求めて相手から提案を受けたとしても、それを実践するかどうかを決めるのは、最終的に話したあなた自身です。

だからこそ、提案された解決策をすぐに受け入れられなくても、自分を責める必要はありません。

自分の中に「聞き手」を置くと、話がまとまる

人に悩みを相談したいと思った時は、自分がその悩みを聞く側になったと仮定してみてください。

そうすると、今抱えている悩みに対して、自分がどうしたいのかが見えてきます。

悩みを話している自分と、その話を聞いている自分が向かい合っている様子を、頭の中でイメージするとわかりやすいと思います。

悩みは、どうしても主観的に捉えがちです。

主観的になるからこそ悩みとの距離が近くなり、感情が溢れて「これも言いたい、あれも言いたい」と話がまとまらなくなります。

そこで「悩み相談を受けている自分」という客観的な視点を持つと、悩みとの間に距離が生まれます。

感情的にならずに済むので、話す内容がまとまり、相手にも伝わりやすくなります。

聞いている自分に「共感して欲しいの?それとも解決策が欲しいの?」と問いかけてもらえば、話す前に自分の望みもはっきりします。

この客観的な視点、つまり話を聞いている側の自分をどのように身に付けていくのか、本書では様々な事例を挙げてわかりやすく解説しています。

自分の中に聞き手をはっきりと意識できるようになるために、本書をぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

本記事を最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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こちらの記事は「悩みを人に話す」に分類される記事です。

「悩みを人に話す」に関して詳しく知りたい方は、まとめ記事一覧表(悩みを人に話す)をご覧ください。

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