日常で緊張する場面
人見知りと言う言葉をよく見聞きするようになりました。
テレビに出演している若いタレントの方が「実は人見知りです」と告白しているのも珍しくありません。
目の前に知らない人が大勢いる状況で普段仕事をしているにも関わらず「人見知りです」と言っていることに違和感を持つ人もだいぶ少なくなりました。
コミュニケーション障害を略した「コミュ障」など人と話すのが苦手という意味合いを持つ造語はSNSを中心にどんどん作られて広まっています。
そもそも初対面の人と話すのは緊張する方が多数派です。
ましてや、初対面の人だらけの大人数の場で話すのが得意な人はかなり少数派でしょう。
緊張して話した内容を覚えていないことなんてよくあることです。
人生において初対面の人と話すことなど数え切れないほど起こる出来事なのに、なぜ毎回緊張してしまうのでしょうか。
今回ご紹介する『話し方すべて』はタイトル通り話す場面が想定される様々なシチュエーションにおいてどう立ち振る舞えばいいのかを網羅的に解説した本です。
いつも本サイトを訪れて記事を読んでいただき、ありがとうございます。
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著者の桐生稔さんは株式会社モチベーション&コミュニケーションの代表取締役を務めており、「伝わる話し方」に特化したセミナーと研修を全国で年間約2000回行っています。
著者は話すのが苦手な原因はひとつではないと述べています。
それは複数の問題が合わさっていることが多いのです。
例えば「話題がない」+「緊張しやすい」、「説明が下手」+「質問が出来ない」、「人見知り」+「人の話が聞けない」、「人前で話せない」+「説得力が弱い」など。
このように色々な苦手があり、人によっても様々です。
さらに色々なシーンでそれぞれの困り方があります。
その様な複雑化した問題をシンプルに解決したのが本書です。
本書では現場ですぐに実践できる話し方のノウハウが凝縮されています。
雑談から初対面の会話、人前での話し方、わかりやすい説明、意見が合わない人との会話、そして相手が喜ぶ聞き方や会話を引き出す質問に至るまであいまいな表現を一切排除して即実践できる方法だけ記載されています。
どの話し方のノウハウも説得力があり素晴らしかったのですが、その中でも個人的に強く印象に残ったのが第3章のドキドキゼロ「あがらない話し方」です。
著者は面接で他の講師の方にお会いした際に、その講師の方が「人前で話すのは緊張するタイプです」や「元々あがり症なんです」と発言されることが非常に多いのだそうです。
人前で話すのが職業である講師ですら緊張するのですから、私たちが緊張するのも至って普通のことであり、人前で話す時の緊張について次の通り本書で述べています。
それでも、やはり人前で話す時にパフォーマンスを発揮する人とパフォーマンスが発揮できない人は明確に分かれます。
実は人前で話すときの緊張度合いは仕込みで決まります。
つまり、どれだけ準備したかです。
準備が全てと言っても過言ではないくらいです。
「毎回準備していますが緊張します」という方もいるでしょう。
でも、心を鬼にして言います。
準備のクオリティが脆弱です。
「たくさん時間をかける」とか「何度も練習する」とかそういったことではありません。
準備のクオリティは別のもので決まります。
仮にあなたが結婚式で乾杯の挨拶をするとしましょう。
初めての経験です。
この状態で何も準備せずに当日を迎えたら、口から心臓が飛び出るくらい緊張すると思います。
私も同じです。
変な汗がだらだら出てきそうです。
なぜなら、想定できていないからです。
「目をつむって走ってください」と言われるようなもので、恐ろしくて一歩も動けません。
人前で話す時も想定できていなければ話せなくて当然です。
緊張しやすい人にとって、ぶっつけ本番ほど危険な行為はありません。
人前で話すのが苦手な人は人前で話す自分の姿を想像することすら嫌がります。
その想像は「言葉が急に出てこなくなってしまったらどうしよう」とか「話が思うように進まなかったらどうしよう」など失敗することだけを考えてしまいがちだからです。
ですが、それは本当に正しい想像なのでしょうか。
話す状況が自分の頭の中で定まっていないから、極端な想像しか思い浮かばないのです。
まずその場所はどこなのか、その場には何人いるか、偉い人と一対一で話すのか複数の人の前で話すのかなど実際にわかっていることから考えてみましょう。
そうすれば、実際にその場で話す自身の姿が明確になり、極端な失敗の想像に思考が偏らなくなります。
例えそれが初めて話すシチュエーションであっても同じです。
ある程度想定できていたら緊張がほぐれます。
本番の解像度が上がると自信が持てる
準備のクオリティを決めるのは本番の解像度です。
本番当日の映像がぼやけている人は緊張度合いが高まります。
鮮明にイメージできている人は緊張度合いが格段に下がります。
サッカーのシュート練習で何も考えず1000回打っても足が太くなるだけです。
本番を明確にイメージして、100回打つほうがゴールを決める率は高まります。
「当日の様子がアバウト」
これが準備をしていても毎回緊張する理由です。
本番の様子を明確にイメージ出来れば自信が持てます。
解像度が高いほど、それは確信に変わります。
(『話し方すべて』より引用)
上記の通り、本番を意識して練習しなければ意味がありません。
人は想定外のことが起こるとパニックになり頭が真っ白になります。
一度その状態になってしまうとそこから立て直すのが難しいことは経験された方なら共感できると思います。
なので、その様な状態にならないために先手を打つ必要があります。
それが本番を意識して練習することです。
練習で上手くいっても、それが本番で通用しないことなど頻繁に起こります。
練習で一連の流れを確認した後に、初めて本番を想定して練習を行ってみると思っていたよりも違う感覚になるでしょう。
人数に関係なく人前で何かをすることは緊張が生まれます。
その緊張も想定して練習に取り入れる必要があるのです。
それを繰り返してやっと本番の解像度を上げることが出来ます。
ここまでは本書のほんの一部分にしか過ぎません。
話し方はとても奥深く、シチュエーションによって考え方が異なるので難しく感じます。
まずは全体像を把握して、話し方の解像度を上げるためにも本書をぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
本記事を最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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