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「思考と独立した行動を取る力がある」と認識すれば人は行動出来ます『あなたはあなたが使っている言葉でできている』

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やるべきことを前にすると、なぜか掃除を始めてしまう

目の前にやらなければならないことがあるのに、ほかのことが気になって集中できない。

たとえば、勉強しなければいけないのに、普段は気にならない部屋の散らかりが妙に気になって、掃除を始めてしまう。

そんな経験をされた方は多いのではないでしょうか。

もちろん、私にもあります。

では、なぜ私たちは、やらなければならないことからつい目を背けて、違う行動を取ってしまうのでしょうか。

今回ご紹介する『あなたはあなたが使っている言葉でできている』は、私たちの普段の思考と行動に注目し、その二つをうまくつなぎ合わせる方法を教えてくれる本です。

いつも本サイトを訪れて記事を読んでいただき、ありがとうございます。

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あなたの一番の話し相手は、あなた自身

この記事では、行動の妨げになる「思考の癖」と「行動の癖」の二つを、順番に見ていきます。

あなたが普段、頭の中で使っている言葉に意識を向けてみてください。

どんな言葉が浮かんでいるでしょうか。

著者のゲイリー・ジョン・ビショップさんは、スコットランドのグラスゴー出身で、存在論と現象学を学んだのち、大手の人材開発企業でシニアプログラムディレクターを務めた人物です。

ハイデガーやガダマーの哲学に影響を受け、「都市哲学」と呼ぶ独自のスタイルで人々を指導しています。

そのビショップさんが、本書の『最初に心に刻むべきこと』の章でまず語るのが、私たちが頭の中で交わしている「自分との会話」です。

人はみな二種類の会話をしながら生きている。

他の人との会話と、自分との会話だ。

自分と喋ったりなんかしないと言い張る人もいるかもしれないが、実は人間の一番の話し相手は自分自身なのだ。

(『あなたはあなたが使っている言葉でできている』より引用)

自分とどんな会話をするかは、気分や自信、生産性にまで影響します。

ポジティブな会話は気分を上向かせ、ネガティブな会話は気持ちを落ち込ませる。

ビショップさんは、論理療法の創始者として知られる心理学者アルバート・エリスの考えを紹介しています。

感情の多くは思考から生まれる。

だから感情を変えたければ、自分との会話に使う言葉を変えればいい、というのです。

厄介なのは、ネガティブな心の声がいつもはっきり聞こえるわけではないことです。

小さな声でも悪影響は変わらず、私たちはその声に慣れきって、気付かないまま頭の命じるままに行動しています。

ネガティブな声は人生の大敵だ。

大変だと自分に言うほど、本当に大変な気がしてくる。

(『あなたはあなたが使っている言葉でできている』より引用)

さらに本書は、思考によって脳の物理的な構造が変わりうることにも触れています。

脳は経験や学習に合わせて神経の通り道を組み替えていく性質を持っており、これを「神経可塑性(しんけいかそせい)」と言います。

意識的にはっきりとしたセルフトークを繰り返せば、その通り道を組み替えていける。

言葉は気分だけではなく、脳そのものにまで影響を与えるほどの力を持っているのです。

言葉を変えても、それだけでは動けない

ですが、ここで一つ疑問が残ります。

頭の中で前向きな言葉を強く思い浮かべても、人はなかなか行動に移せません。

冒頭の「勉強しなければいけないのに掃除を始めてしまう」も、頭では勉強すべきだとわかっているのに、体は別のことをしている状態です。

考えていることと行動が一致しない。

そんなとき、どうすればいいのでしょうか。

本書の答えは、前向きな言葉だけに頼らず、「気分が整うのを待たずに、先に動く」です。

「思考と独立した行動を取る力」は、もう持っている

ベッドから出たくない、仕事に行きたくない、責任を引き受けたくない日は誰にでもある。

しかし、最終的にあなたはそれをやっている。

どうしてもやりたくないことに取り組んでいる。

それはつまり、今のあなたにも思考と独立した行動を取る力があるということだ。

(『あなたはあなたが使っている言葉でできている』より引用)

行きたくない朝でも、私たちは結局、家を出ています。

気分が乗らなくても、体は動けている。

つまり、「やる気になってから動く」という順番は、実は必須ではないのです。

ビショップさんは、完璧な精神状態が訪れるのを待ち続けている人に、これまで何千人と会ってきたと言います。

インスピレーションやモチベーションは確かに人を動かしますが、必要なときに来てくれるとは限らない、気まぐれな友人のようなものです。

当てにしていたら、いつまで経っても始められません。

動き出せば、思考はあとからついてくる

では、気分を置き去りにして先に動くと、何が起こるのでしょうか。

本書によれば、動き出すと、悩んでいたことを忘れていきます。

忙しく手を動かしながら、同時に心の中の不安に集中するのは難しいからです。

そして、一度動き出してしまえば、動き続けるのはそれほど難しくありません。

ビショップさんは、これを車の運転にたとえています。

しかし、それにはまずキーを挿し、エンジンをかけ、ギアを1速に入れなくちゃならない。

車は自力では走れない。

あなたが乗り込むのを庭でじっと待っている。

(『あなたはあなたが使っている言葉でできている』より引用)

前向きな気持ちになれば、誰か別の運転手が人生を動かしてくれる。

私たちは、ついそう思い込んでしまいます。

ですが、目的地にたどり着くには、準備ができていなくても自分でハンドルを握り、アクセルを踏むしかありません。

そして、無理やりにでも先に行動を起こすと、脳のほうがその行動に沿った思考に順応していきます。

思考が行動を決めるのではなく、行動が思考を形づくっていくのです。

思考の癖と行動の癖を「認識」する

ここまでの話を振り返ると、私たちには行動の妨げになる癖が二つあります。

一つは、思考の癖です。

頭の中ではネガティブな言葉が自動的に流れていて、私たちはその影響に気付かないまま行動しています。

もう一つは、行動の癖です。

気分や準備が整うまで動こうとしない一方で、一度動き出してしまえば、そのまま動き続けられる。

大切なのは、この二つの癖を正しく把握しておくことです。

自分との会話でネガティブな言葉を使わないようにするのは大切です。

ですが、前向きな言葉を思い浮かべたからといって、いつも行動に移せるわけではありません。

私たちは一日のうちに膨大な数のことを考えていて、人は一日に6,000回を超える思考の切り替わりを経験している、という研究もあるほどです。

「勉強しよう」と思っても、その思考はあっという間にほかの思考に埋もれてしまいます。

「やる気が出ないから、まだ始められない」と待っているうちは、行動は気分に縛られたままです。

私自身、「今日は気分が乗らないから」と自分に言い聞かせて、手をつけるのを先延ばしにしたことが何度もあります。

ですが、思考と行動それぞれの癖を認識していれば、前向きな言葉だけに頼る必要はないとわかります。

やるべきことに気付いた瞬間に、とにかく手を動かしてしまえばいい。

「自分には思考と独立した行動を取る力がある」と認識できれば、意識はそちらに向き、行動への抵抗感は弱まります。

まずは、目の前のことに手をつけてみる

やらなければならないことがあったら、気分が整うのを待たずに、まずは手をつけてみましょう。

完璧でなくても、ほんの少しで構いません。

動いているうちに、思考があとから追いついてきます。行動に合った思考が身に付けば、思考と行動がかみ合い、やらなければならないことから目を背けることも減っていくはずです。

本書では、ここで紹介しきれなかった「自分との会話」の変え方が、章ごとの言葉とあわせて詳しく解説されています。

思考と行動の関係をより深く理解するために、本書をぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

本記事を最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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こちらの記事は「悩みを言語化する」に分類される記事です。

「悩みを言語化する」に関して詳しく知りたい方は、まとめ記事一覧表(悩みを言語化する)をご覧ください。

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