言葉が何も思い浮かばないなら、自分で自分の話を聞いてみましょう『こうやって頭のなかを言語化する。』

悩みを言語化する
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言語化するのが難しい理由

「言葉が何も思い浮かばない」

悩みを言語化しようとする時だけではなく、人生の様々な場面でそんな局面に直面します。

学生の頃なら読書感想文のときに、そして社会人なら報告書や資料の作成のときに主に直面するでしょうか。

かく言う私自身も元々言葉にするのは苦手なので、記事を書いている時はいつも苦労しながら書いています。

言語化をするのって、本当に大変ですよね。

言葉は毎日使っているはずなのに、うまく言い表せないことにモヤモヤします。

ですが、そうやってモヤモヤしてしまうことは自然なことです。

なぜなら、私達は今まで「何となく」で特に意識をすることなく、言葉を使ってきたからです。

呼吸と同じようなものだと私は考えています。

呼吸も意識せずに「何となく」で無意識に行っているものですが、意識を向けて呼吸を行う深呼吸をすると、より体に酸素が行き渡っているのを実感出来ます。

言語化も同じで、この「何となく」で言葉にしてきた過程に意識を向けると、言語化する力を身に付けることが出来るようになるのです。

今回ご紹介する『こうやって頭のなかを言語化する。』は、今まで「何となく」で使ってきた言葉の過程に意識を向けて、言語化を身に付けるために効果的で正しい方法を伝授してくれる本です。

いつも本サイトを訪れて記事を読んでいただき、ありがとうございます。

こちらの書籍はAudibleでもご利用頂けます。

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言語化で一番大切なこと

著者の荒木俊哉さんはコピーライターです。

著者は20年以上コピーライターの仕事に携わっていますが、著者自身もかつては言語化に苦手意識を持っていたことを本書で語っています。

同じ職場の先輩の背中を見て、仕事を通して言語化が出来るようになるのですが、著者も言語化を身に付けていく過程でその難しさを痛感しました。

本書の「はじめに」で、言語化することの難しさについて次の通り説明しています。

自分の頭のことなのに、なぜか言葉に出来ない。

もどかしい。

私自身、そんな悔しい思いを何度もしてきました。

言語化にセンスや才能は関係ない。

なぜ多くの人が、言語化に苦手意識を持っているのでしょうか。

その答えはシンプルで、言語化する方法について一度も教わっていないからです。

授業の科目に国語はあっても、言語化はありません。

会社でも、社会人マナーやITスキルはあっても、言語化の研修をやっているという話は聞いたことがありません。

「こうやって頭の中を言語化すればいいよ」と教えてくれる先生や先輩も、少なくとも私の周りにはいませんでした。

私達は誰からも言語化力を身に付ける方法を教わることなく、これまで生きてきたのです。

だから、とても苦労する。

今あなたはその様な状況にいるので、言語化に苦手意識があるのは仕方ありません。

今日から一緒に学んで身に付けていきましょう。

(『こうやって頭のなかを言語化する。』より引用)

言語化と聞くと、センスや才能が必要だと思われがちです。

それは「文才」のイメージが強くて、そのイメージに引っ張られているからだと私は考えています。

文才は文字通り才能が必要ですが、言語化は上記の通り才能やセンスは必要ありません。

生まれ持った先天的な才能は必要なく、後天的に努力して身に付けられる能力です。

著者もその部分に関しては深く掘り下げており、以下の通り見解を示しています。

もしあなたが「言語化のうまい人はセンスや才能があるんでしょ?頭の回転が速いんでしょ?」と思っているとしたら、それは誤解です。

言語化力は誰にも身に付けられる能力です。

正しい方法を習得すれば、やればやった分だけ確実に身に付く力と言えます。

もちろん、あなたも身に付けられます。

センスや才能は関係ありません。

なぜそう断言出来るのかと言うと、私もかつてあなたのように言語化することに苦手意識があり、ずっと悩んできたからです。

今でこそ、この様な本を書いていますが冒頭で触れたように、元々言葉のセンスや才能があったわけではありません。

同世代のコピーライターが活躍する姿を横目で見ながら、悶々とした日々を過ごしていました。

(『こうやって頭のなかを言語化する。』より引用)

著者は過去の自分の事を、「言葉について何の取り柄もない自分。しかも、かなりのあがり症で会議でちょっと発言するだけで顔が真っ赤になった。」と語っています。

本書は著者が後天的な努力を積み重ねて構築した、言語化力アップの為の具体的な方法を、基礎の基礎から丁寧に伝えている本です。

しかも、その言語化力アップの為の具体的な方法を実践するのはたった5日間という、短い期間で言語化力が上がっているのを実感することが出来ます。

言語化のイメージについてこれまで触れてきましたが、言語化は勘違いされているところが他にもあります。

まずは言語化のイメージを正しく持つところから始めてみましょう。

例えば、言語化において大切なことは何か、次の通り説明しています。

そしてもうひとつ、ある発見が私を大きく変えてくれました。

それが「言語化力のベースは聞く力にある」ということです。

意外かもしれませんが、言語化力の高い人は例外なく聞く力も高い。

言語化力を身に付けていく上で、「聞く力が最大のポイントになる」と言っても過言ではありません。

この事実に気付いて以来、私自身日々の仕事やプライベートで聞くことについて改めて意識したり、聞き方の工夫を重ねたりしてきました。

そうやって、聞くことにまつわる試行錯誤を繰り返す中で、さらに言語化力が飛躍的に向上していくのを実感しています。

その結果、多くの仕事を任せてもらえるようになりました。

(『こうやって頭のなかを言語化する。』より引用)

言語化力を高めるためには、聞く力が最大のポイントになる。

これも意外に感じますよね。

言語化のイメージから外れているような気がします。

普通は「語彙力を増やす」とか「文章の構成を考える」などが思い付きますが、「聞く力」が大切だというのは盲点だったのではないでしょうか。

「大前提、言語化力のベースは聞く力にある」と著者は断言しており、「言語化力と言うと、話す力、伝える力、書く力といったものに近いと思われがちですが、「はじめに」でもお伝えしたように、実は聞く力が最も必要だと私は考えています。」と本書で見解を述べています。

しかし、言語化力と聞く力は相関性があまり無いように見受けられます。

言語化力と聞く力は一体どの様に関わりがあるのでしょうか。

本書の第1章の『言語化力の高い人がやっていること~言語化力アップの為に本当に必要なこと』から、両者の関係性について次の通り解説しています。

この様に、聞く力という言葉から一般的にイメージされるのは、「相手の話をちゃんと聞く」ということがほとんどです。

話を聞く相手は同僚だったり、部下だったり、クライアントだったり、家族だったり、友人だったりと、全て自分ではない他人です。

今世の中にたくさん存在している聞くことに関する本も、基本的には話を聞く相手は他人前提で作られています。

聞く力を身に付けて、周りとの関係をより良くしていきたい。

そして仕事や人生を良いものにしていきたい。

そう考えるのはとても素敵なことです。

私はさらにもう一歩進んで、他人だけではなく自分にも向けて欲しいと思います。

つまり、自分で自分の話を聞く姿勢です。

そう言われても、ほとんどの人はそう考えたことがないと思います。

学校や会社はもちろん、自分で自分の話を聞くことについて教わる機会はまずないので当然です。

ですが、この自分で自分の話を聞く姿勢こそが自分の頭の中を言語化する上では必要不可欠なことなのです。

(『こうやって頭のなかを言語化する。』より引用)

「話を聞く」と言われてまずイメージするのが、自分が相手の話を聞いている姿です。

ですが、本書では上記の通り相手を想定していません。

本書で想定しているのは自分自身です。

自分で自分の話を聞く。

これが言語化力を向上させるために必要な「聞く力」です。

もしかしたら、「自分に話を聞いて貰わなくても、話を聞いてくれる相手がいたらそれでいいのではないか」と疑問に思われたかもしれません。

その疑問に関しても本書では触れていて、以下の通り返答しています。

常に自分は変化している。

だから、定期的に自分で自分の話を聞き、繰り返し自分の頭の中を言語化しておく。

その大切さはわかった。

でもそれなら、誰かに頼んで話を聞いて貰って言語化してもいいんじゃないの?

人に話すことでスッキリしたり、楽になったりした経験もあるし。

ひょっとしたら、あなたはそのように思ったかもしれません。

それでも私は自分で自分の話を聞く姿勢は大事だと考えます。

その理由を二つお話ししたいと思います。

これまであなたが、誰かに相談した時のことを思い出しながら読んでみてください。

(『こうやって頭のなかを言語化する。』より引用)

著者は相手に話を聞いて貰うことの効用を肯定した上で、それでも自分で自分の話を聞く姿勢が大切であることを説いています。

そこまで、自分で自分の話を聞く姿勢にこだわるのは何故なのでしょうか。

その一つ目の理由を次の通り説明しています。

自分で自分の話を聞くのが大切な二つの理由

もちろん誰かに話を聞いて貰うことはとても大切ですが、こちらの話をうまく引き出してくれる人ばかりとは限りません。

やたら上から目線でアドバイスをしてきたり、自分の話を挟んできたり、そもそもじっくり話を聞くつもりがない人もいるでしょう。

これでは、自分の意見や思いが言語化されることや、先程のキャリアカウンセリングの事例で登場した相談者Bさんのように、新たな気付きを得ることも難しくなってしまいます。

また後で振り返ると、相手に話を聞いて貰ったというより、自分で話した内容に自分で深くうなずいていた。

なんて経験をしたことはないでしょうか。

相手からの問いかけになんとなく答えているうち、今まで気付かなかった思いや意見がふと自分の口から出て来る。

「ああ、自分はこう感じていたのか」と自分でも驚き、そして納得する。

その様に自分でも掴めていなかったモヤモヤが言語化されることで、気持ちがスッキリする経験です。

これは実はカウンセリングを受けた時の感覚と似ています。

カウンセラーは相談者にアドバイスをすることはあまりありません。

あくまで相談者が自分の語りの中で、自分の本当の思いや意見に気付き、思考を整理する時間を提供しているだけです。

頭の中を言語化していく上で一番大切なのは、人に話を聞いて貰うことよりも、思いや意見が言語化されやすい環境を整えることです。

自分で自分の話を聞けば、その環境は24時間いつでも用意出来ます。

(『こうやって頭のなかを言語化する。』より引用)

「誰かに話を聞いて貰いたい」と思うことは、誰にでもあることです。

ここで注目すべき点は、「誰でも」ではなくて、「誰か」という言葉が使われているところです。

「誰でも」だと上記の通り、自分が求めていた反応とは違う反応が返ってくる経験を何度もしたことがあるからでしょう。

話を聞いて貰ったことはありがたいけれど、相手に求めていた反応が違っていると、結局モヤモヤしてしまいます。

しかし、その時に本当は自分がどうしたいのか、わかることがあります。

「相手に話を聞いて、共感して貰えるだけでよかった」のか、あるいは「相手から具体的なアドバイスが欲しかった」のか、相手の反応を見て、自分が本当に求めていたのはどちらなのか自分で気付けるからです。

本当は自分がどうしたかったのかを知ると、自分で納得することが出来て、スッキリしたり楽になります。

自分がどうしたいのかを自分自身が納得しなければ、そこから先に進むことは出来ません。

「自分」という環境を整えることで、思考と感情が複雑に絡み合うのを防ぎ、言語化しやすくなります。

しかも24時間いつでも自分の好きな時に、好きなだけ話せる環境を作り出せるのですから、遠慮なく話を聞いて貰えます。

裏を返せば、「相手に対して遠慮してしまうこと」が聞く力を妨げてしまう要因になってしまうということです。

それが二つ目の理由なのですが、その理由を以下の通り説明しています。

もしかしたら、少し寂しい話かもしれませんが、あなたが心から本音で全てを話せる相手は結局のところ、あなた自身しかいない。

私はそう思います。

信頼している同僚であれ、絆で結ばれた家族であれ、長年の友人であれ、自分の事を包み隠さず、いつでもどこでも何でも話せる相手など、そうそういるものではありません。

もしいたとしても、相手も自分も忙しくてなかなかゆっくり話を聞いて貰える時間はない。

それが現実ではないでしょうか。

そうなると、「こんな話をしたら相手はどう感じるだろう」、「忙しくしているのに迷惑にならないかな」などと考えて、話す内容や時間を自分でついセーブしてしまうことになります。

結果として、自分でも気付かなかった思いや意見が言語化されることも難しくなるでしょう。

しかし、話す相手が自分であれば、その心配は一切無用です。

遠慮なく全てをさらけ出せるし、言葉になっていない心の奥にあるモヤモヤをじっくり聞いて貰うことも出来ます。

以上、なぜ他人ではなく自分で自分の話を聞いて言語化した方が良いかについて、二つの理由をお話ししました。

つまり、言語化とは自分へのセルフカウンセリングだと私は考えています。

(『こうやって頭のなかを言語化する。』より引用)

相手に対して遠慮してしまうと、それがブレーキになって前に進めなくなります。

遠慮しない間柄ならいいのですが、その様な間柄の人間関係を作るのはかなり難しいでしょう。

一から人間関係を作り上げるよりも、自分自身の聞く力を高める方がよほど簡単です。

人間関係は相手の事もありますし、相手の事を100%全て理解した上で受け止められる人間などこの世には存在しません。

背丈や顔などの容姿が人それぞれ違っているように、心も人の数だけ違いがあります。

「ここの部分は共感出来るけど、ここの部分は共感出来ない」と、目には見えなくても違いは確かに存在します。

それが相手に話を聞いて貰っても、自分が腑に落ちない要因になることがあるのです。

ですが、自分で自分の話を聞くことなら、聞き手の反応が簡単に予測出来ます。

「壁打ち」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

本来はテニスで使われている言葉で、一人で壁に向かってボールを打ち続けるテニスの練習法のひとつです。

壁に跳ね返ってくるボールをひたすら打ち続けて、ボールの軌道やフォームの確認を行うのが壁打ちの目的です。

最近では、ビジネスの世界でも「壁打ち」という言葉は使われていて、相手から解決策を貰うことよりもとにかく話を聞いてくれることを目的とした意味合いで使われています。

相手から解決策を貰わずに話を聞いてくれることを目的とするのは、それこそ正に自分自身との対話ではないでしょうか。

「相手がいると合いの手を入れてくれて話しやすくなるから」という理由があるでしょうが、上記の通り相手がいると配慮してうまく話せない危険性もあります。

そこでボールを打つのも自分、壁となってボールを跳ね返すのも自分ならどうでしょうか。

相手への配慮が無い分、話す側の自分と聞き側の自分で上手にラリーが出来るはずです。

自分に自分で話を聞いて貰うのは、壁打ちに似ていると私は感じます。

テニスの壁打ちもそうですが、最初は上手くいかないでしょう。

ボールの跳ね返る軌道が読めなかったり、フォームが崩れてラケットにボールが当たらないこともあると思います。

しかし、壁打ちを続けていくと次第にそれらも上達していきます。

自分で自分の話を聞くのも同じです。

最初は上手くいかないと感じても、続けていくことで徐々に上達していくので焦らないでください。

試行錯誤を繰り返していく中で、あなたの聞く力も言語化する力も必ず身に付けられるようになります。

より詳しくて正しい言語化の練習方法を知り、実践して言語化力を身に付けられるように、本書をぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

本記事を最後までお読みくださり、ありがとうございました。

こちらの書籍はAudibleでもご利用頂けます。

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