なんかモヤモヤする気持ちを晴らしたいなら、潜在意識を見つめ直してみましょう『すべて潜在意識のせいでした』

心理的な抑圧を緩和する
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心の奥であなたが考えていること

「思考は現実化する」というタイトルの本があります。

著者のナポレオン・ヒルが鉄鋼王と称されるアンドリュー・カーネギーに命じられ、なぜ自分はお金持ちになることが出来たのかカーネギーが見込んだ約500人にインタビューして、その成功哲学を一冊の本にまとめたのが本書です。

私も本書を購入して読みましたが、お金持ちの成功哲学と著者の人生経験が非常に興味深く、「お金持ちになるのはどういった人なのか」、そして「お金持ちになる人はどんな思考で日々生きているのか」がよくわかりました。

興味を持たれた方はリンクを貼りましたので、こちらからどうぞ。

こちらの書籍も大変素晴らしいのですが、今回ご紹介したい本はもう一冊あります。

タイトルに使用されている「思考は現実化する」ですが、もし本当に「思考は現実化する」のならば、あなたは一体何を考えるでしょうか?

「お金持ちになりたい」、「旅行に行きたい」、「お休みが欲しい」、「美味しいものが食べたい」など夢や願望がまず思いつかれたのではないでしょうか。

では、ここにひとつ条件を加えます。

この「思考は現実化する」のは、一回だけではなくて無制限で扱えますと言われたらどうでしょうか。

こうなってしまうと重要なのは、「何を考えて現実化するか」よりも「何を考えないようにして現実化させないか」というところに焦点が置かれます。

無制限で思考が現実化してしまうなら、ポジティブなことだけではなく、ネガティブなことも現実化してしまうからです。

例えば、「明日会社が休みにならないかな」くらいならまだしも、「ずっと会社が休みだといい」と思うと会社が倒産するという形で現実化して叶ってしまうので、自分だけではなく同じ会社に勤めている人達に多大な影響を与えることになります。

これは例え話ですがその様に考えて突き詰めていくと、あなたが心の奥底で本当は何を考えていたのか、どんな思いを抱えていたのかが浮き彫りになります。

この浮き彫りにされた思考を潜在意識と言います。

潜在意識とはどの様なものなのか、そしてどの様に潜在意識と付き合えばいいのかをわかりやすく教えてくれる本が、今回ご紹介する『すべて潜在意識のせいでした』です。

いつも本サイトを訪れて記事を読んでいただき、ありがとうございます。

こちらの書籍はAudibleでもご利用頂けます。

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顕在意識と潜在意識

「思考は現実化する」、その言葉の通りなら自分が望むものはもう手に入れているはずです。

ただ、実際は「そんな簡単にいかないよね」と思う人がほとんどでしょう。

実は「思考は現実化する」ためには、夢や目標、手に入れたい物をただ思い続ける前に思考の見直しをする必要があると著者の宮増侑嬉さんは本書でそう述べています。

では、その思考の見直しとは一体何なのか、以下の通り解説しています。

私達の意識には顕在意識と潜在意識があるとされています。

そして、無意識に思っている潜在意識の方が顕在意識よりも圧倒的に大きいということをご存知の方も多いと思います。

その割合はなんと、顕在意識対潜在意識、イコール1%対99%です。

つまり、私達の思考のほとんどは無意識の潜在意識に占められていることになります。

だからこそ、思考を現実化するときにはまず99%の潜在意識を見つめ直す必要があるというわけです。

潜在意識の中にはポジティブな思考ばかりがあるわけではありません。

怒りや嫉妬、憎しみ、悲しみなど、ネガティブな思考もたくさんストックされています。

こういったネガティブな思考に私達は目を向けたくありませんし、わざわざ無意識のネガティブな思考にまで焦点を当てる必要もないように感じます。

けれど、99%の潜在意識の中にあるネガティブな思考も、しっかり見つめ直して受け止めてあげなければ思考の現実化はなかなか実現出来ません。

私達は長い間、無意識の思考をため込んできています。

その思考を見つめ直せば、自分が思うような世界を作り出すことが出来ます。

今、あなたは顕在意識で、自らの意志でこの文章を読んでいます。

文章の続きを見る時に手を動かしますが、この時の動作は無意識の潜在意識によって行われています。

手を動かすとは、具体的には指を動かすことであり、スマートフォンを使用して見ているから主に親指を動かし、力の加減は軽く滑らせるように、などとはいちいち考えてはいませんよね。

なんとなく、いつもの調子で手を動かしているわけです。

ですが、潜在意識はそういったこともちゃんと自動で計算してくれています。

もし仮にそういったことが全て顕在意識に出てきたら、情報量の多さでパンクしてしまうことでしょう。

潜在意識が処理してから必要な情報だけを顕在意識に渡すことで、潜在意識は私達のことを守ってくれていると解釈することが出来ます。

ですが、潜在意識はそこにあることはなんとなくは感じれますが実体が掴めません。

潜在意識をしっかり見つめ直して受け止めると言っても、実体が掴めない以上よくわからないものという認識に落ち着いてしまいます。

そこで潜在意識に関してその概要を掴めるように、本書で次の通り解説しています。

ここでまずは思考の正体を把握しておきましょう。

私達は一日におよそ6から10万回も色々なことを思っていると言われています。

「部屋が汚れているから掃除をしよう」、「明日からの旅行が楽しみ」、「あの人に嫌なことを言われて悲しい」、「成績が上がって嬉しい」、「仕事が立て込んでいて大変。急いでやらなくちゃ」、「今度あの映画を見に行こう」、「お腹がすいたからご飯を食べよう」など意識的な思考だけ考えてもたくさんあることがわかります。

さらに無意識な思考も山ほどあります。

例えば歩くときに、右足を前に出して、次は左足を前に出して、手を交互に振って、なんていちいち考えてはいないけれど、そのひとつひとつも思考です。

ご飯を食べる時にも、お箸を右手で握って、お茶碗を左手で持って、米粒も一粒も落とさないように上手に口に運ぶぞ、などといちいち思ってはいませんが、やっぱり全てが思考です。

これらの動作は無意識に思考して行っているということです。

そして意識的にも無意識的にもあれこれ考えたことが全てストックされているのが、潜在意識です。

その数は一日6万回×365日×年齢で考えると、50歳の人ならなんと、10億9500万回もの思考が潜在意識にストックされていることになります。

この潜在意識の中には、良い思考、ポジティブな思考も、悪い思考、ネガティブな思考も全てストックされていて、潜在意識の中に良い思考しか入っていないなんて人は一人もいません。

悪い思考もたくさんストックされています。

意識的にも無意識的にも考えたことが全てストックされている潜在意識ですが、潜在意識にストックされている思考をざっくり分類すると、次の様になると考えられています。

良い思考20%、悪い思考20%、曖昧な思考60%に分けられます。

この三つの思考は宿っているエネルギーが異なっていて、それぞれのエネルギーに適した扱い方があると本書で述べられています。

良い思考と悪い思考はどんな内容か推測出来るのですが、曖昧な思考とは一体何なのでしょうか。

曖昧な思考の特徴

曖昧な思考とは、自分でもよくわからない、つかみきれない、なんとなく思っているような思考です。

その為、悪い思考に比べるとエネルギーがとても弱いことが特徴です。

ただし、曖昧な思考は良い思考と悪い思考のどちらか優勢な方の味方をする、別名「日和見思考」とも呼ばれる思考です。

全体の60%もある曖昧な思考を、良い思考の味方にさせられればいいのですが、この曖昧な思考をみんな野放しにしがちです。

そうすると、悪い思考のエネルギーが強い分、曖昧な思考は悪い思考に加担してしまいます。

そのため、よくわからない、なんとなくモヤモヤしているといった思いはそのままにして終わらせるのではなく、言葉の力を使ってエネルギーの方向付けをしていくことが大事です。

例えば、雨の日に電車に乗っていると、駆け込み乗車をしてきた人が傘をブルブルっと振って、あなたのバックに水滴がかかってしまいました。

こんな時、ちょっとイラッとしますよね。

けれど、「まあ悪気もなさそうだし仕方がないか、文句を言ったところでどうにもならないし」などとやり過ごすことが多いでしょう。

これこそが曖昧な思考を野放しにしている状態です。

(『すべて潜在意識のせいでした』より引用)

例に挙げられているような日常でちょっとイラッとすることに遭遇した時、上記の通り私達はやり過ごすことを選択します。

それは不要な衝突を避けるために正しい判断です。

そこで言い合いになったら、間違いなく悪い思考にその出来事が分類されることでしょう。

ですが、ひとつ大切なことを私達はここで忘れてしまっています。

それはやり過ごす判断をした自分に対して、労いの言葉をかけてあげないことです。

「そんな時は思考を見つめ直し、モヤッとした曖昧な思考を注意深く掬ってみる。」

「そして、少しだけ怒りを感じたことやなんとなくモヤモヤしたことを放置せずに、優しい気持ちで自分と向き合って言語化することで曖昧な思考のあやふやな弱いエネルギーを固め、強めていくことが出来る」と本書ではそう語られています。

ちょっとしたことでも潜在意識に思考がストックされていきます。

それが積もりに積もると、悪い思考の味方になってしまうのです。

それならば、日頃から些細なことでも自分自身に対して労いの言葉をかければ、良い思考の味方になってくれることでしょう。

日々の生活で憤りを感じるまではいかなくても、イラッとしたりモヤモヤしたりしたことにはそのように感じている自分の思考をまずは労わってみてはいかがでしょうか。

人は一日に6万回も思考しているので、そこに小さな習慣を加えるだけでどんどん積み重なっていき、次第に心が晴れやかになっていくはずです。

今回は曖昧な思考にしか触れられませんでしたが、良い思考と悪い思考も適切な扱い方があります。

特に悪い思考に関してですが、悪い思考とは実は悪くはありません。

その特徴と正しい扱い方を本書を通じて理解すれば、良い思考が優勢になることに近づけるでしょう。

あなたの潜在意識の中にある思考を見つめ直すきっかけとして、本書をぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

本記事を最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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